「忠臣蔵」という言葉だけで、どこか遠い話だ。 でも赤穂を歩いたら、違った。 石垣の冷たさ、潮の匂い、静かな境内。 ここには、ちゃんと人の体温が残っている。 新幹線を姫路で乗り換えて、在来線で約30分。 そんなに遠くないのに、知らなかったことが少し悔しかった。
赤穂のおすすめスポット
赤穂城跡|石垣の上から、あの夜を想像する
入場料は無料。
それだけで少し身構えが取れた。
城跡に着いたのは午前10時ごろ。
観光客はまばらで、地元の人が犬を散歩させている。
その日常感が、かえってよかった。
石垣は思ったより高い。
近づくと、一つひとつの石が大きくて、積み方が丁寧なのがわかる。
触ると、ひんやりして、ざらざらしている。
本丸跡に立つと、瀬戸内海が見える。
あ、海に近い城なんだと、そこで初めて実感した。
風が強くて、コートの前を合わせた。
浅野内匠頭がここから去った日も、こんな風が吹いていたのかな、と。
そういうことを、なぜか自然に考えさせる場所だ。
天守台に上ると視界が開ける。
赤穂の街と海が一望できて、写真を何枚も撮った。
三の丸跡には大きな庭園もあって、ぼんやり歩くのにちょうどいい。
大石神社|47人の顔が、ちゃんとそこにある
赤穂城跡のすぐ隣にある。
というか、城跡の中に溶け込むようにある。
鳥居をくぐると、参道の両脇に石像が並んでいた。
47体。大石内蔵助をはじめとした、赤穂浪士たちの像だ。
ひとつひとつの顔が、全部違う。
若い顔、老いた顔、少しこわばった顔。
名前のプレートを読みながら、ゆっくり歩いた。
思ったより時間がかかった。20分くらいかな。
本殿でお参りしたあと、宝物殿に入った。
大人600円。
ここがよかった。
当時の刀や書状、討ち入りに使った道具が展示されている。
ガラスケース越しに見る「本物」は、説明板より何倍も雄弁だ。
帰り際、絵馬がたくさん飾ってあって、受験生のものが多かった。
47人にちなんで、合格祈願に来るらしい。
なんかいいな。
あの人たちも、きっと喜んでる気がする。
赤穂御崎|歴史を忘れるくらい、海がきれいだ
バスで20分ほど、終点が赤穂御崎。
1時間に1本しかないので、時刻表は事前に確認した方がいい。
バスを降りた瞬間、潮の匂いがした。
あ、ここは別の場所だ。
海岸線に出ると、瀬戸内海が広がっている。
穏やかで、光がきらきらして、遠くに小島が見える。
ここまで来てよかった、と声に出た。
崎の遊歩道を歩くと、岩場や灯台が見えてくる。
足元が少しごつごつしているので、歩きやすい靴で来た方がいい。
真剣に教訓として伝えたい。
近くに温泉宿が何軒かある。
日帰り入浴もできるみたいで、旅の最後に寄る人も多そうだ。
ランチは岬の食堂で海鮮丼を食べた。
1,500円。
タコが肉厚で、醤油との相性が最高だ。
赤穂はタコが名物らしい。もっと早く知りたかった。
帰りのバスの時間まで、砂浜で30分ぼーっとした。
そういう時間が、旅だ。
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赤穂への行き方
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