琵琶湖に浮かぶ、小さな島。 フェリーに乗って約30分。 たどり着くのは、神と仏が混在する場所だ。 石段を上るたびに、日常が剥がれていく感覚がある。 観光地、というより、聖地。 そう呼んだほうがしっくりくる島が、滋賀県にあった。
竹生島のおすすめスポット
宝厳寺|急な石段の先に、700年が待っている
フェリーを降りた瞬間、目に飛び込んでくるのが石段だ。
「祈りの石段」と呼ばれる165段。
なかなかの急勾配で、正直なめている。
息を切らしながら上ると、重要文化財の唐門が現れる。
金色の細工が、霧の中で光っている。
天気が悪い日ほど、なぜか映える。
本堂の中には弁財天が祀られている。
日本三大弁財天のひとつ、という肩書きより、
その薄暗さと静けさのほうが印象に残る。
人が多い時間帯でも、堂内はどこか張り詰めた空気がある。
スマホをしまいたくなる、数少ない場所だ。
参拝後、宝物館へ。
入館料は600円。
国宝の「阿弥陀三尊像」を間近で見た。
思っていたより、小さかった。
そのぶん、存在感があった。
竹生島神社(都久夫須麻神社)|湖の上に張り出した舞台で、息を飲んだ
宝厳寺から続く渡り廊下を歩いていくと、竹生島神社に出る。
歩いて2分もかからない。
でも、景色が一変する。
「舟廊下」と呼ばれる廊下は、豊臣秀吉の御座船を再利用したもの。
きしむような古さが、足裏から伝わってきた。
本殿の前に立って、下を見た。
琵琶湖が、真下に広がっている。
湖の上に浮いているみたいで、少しだけ足がすくんだ。
晴れた日には対岸の山々が見える。
曇りの日には湖と空の境目が消える。
どちらも、それはそれで、よかった。
所要時間は本殿参拝だけなら15分ほど。
じっくり景色を眺めるなら、30分は欲しい。
ここで時間を使いすぎて、フェリーの時間を気にする羽目になった。
かわら投げ|2枚200円。湖に向かって、本気で祈った
神社の境内の端に、小さな販売所がある。
かわら投げ用の素焼きの皿が2枚で200円。
皿には「願」と書いてから、鳥居に向かって投げる。
鳥居は湖の上に建っていて、距離は10メートルくらい。
近いようで、遠い。
1枚目は力が入りすぎて、大きく外れた。
2枚目、少し力を抜いた。
ふわっと弧を描いて、鳥居を通り抜けた。
通過した瞬間、一緒にいた友人と顔を見合わせた。
言葉はなかったけど、何か通じたような気がした。
お願い事は、通ったときにだけ言えばいい。
そういうルールは特にないけれど、自然とそうなった。
混んでいる時間帯でも、投げるスペースは余裕がある。
体験時間は5分もあれば十分。
でも、なぜか10分以上そこにいた。
モデルコース
竹生島への行き方
HUB CITY
大阪(拠点都市)から行ける旅先を見る →