鳥取の空は、広い。 平野を抜けると、急に視界に飛び込んでくる。 雲の上まで突き抜けるような、黒い山塊。 あれが大山だ。 標高1,729m。中国地方の最高峰。 でも数字より先に、体が反応する。 「登らないといけない」。 そういう山が、鳥取にある。
大山のおすすめスポット
大山頂上|ガスの切れ間に、日本海が見える
夏山登山道を登り始めたのは朝6時半。
気温は15度を下回っている。
7合目あたりから足元が岩場に変わる。
ペースが落ちる。息が上がる。
2時間半ほどかけて、頂上木道に出た。
ガスがかかっている。
真っ白で、3m先も見えない。
そのまま15分、木道の端で立っている。
風が来た。
ガスが動いた。
切れ間から、青い海が見える。
日本海だ。
思わず声が出た。
弥山山頂は標高1,709m。
木道の整備が行き届いていて歩きやすい。
ただ縦走路の先、剣ヶ峰側は立入禁止。
崩落が続く山だから、ルールは守る。
下山は11時ごろ。
登り2.5時間、下り1.5時間が目安。
体力に自信があっても、早出は必須だ。
大山寺|苔と石畳の参道で、時間の感覚が狂う
登山口から少し下がったところに、大山寺はある。
奈良時代の718年創建。
1,300年近く、この山の麓にある。
参道に入った瞬間、空気が変わった。
スギの木が両側から覆いかぶさって、薄暗い。
石畳は苔で緑がかっている。
雨上がりだったせいか、しっとり濡れている。
本堂まで続く石段は100段以上。
一段一段が大きくて、ペースをつかみにくい。
でもそのリズムが、頭を空っぽにしてくれる。
本堂の中は撮影禁止。
薄暗い堂内に、木の香りが残っている。
拝観料は無料だが、線香を手向ける人が多かった。
紅葉の時期は10月下旬〜11月上旬がピーク。
参道が真っ赤に染まる。
そのタイミングで来た人は、運がいい。
豪円湯院|登山の翌朝、450円で生き返った
下山後の体は、思ったより消耗している。
膝が笑っている。
靴を脱いだら、足の裏が熱を持っている。
そのまま豪円湯院に向かった。
大山寺の宿坊が運営する日帰り温泉。
入浴料は大人450円。
安い。驚くほど安い。
シャワーを浴びて湯船に沈んだ。
単純弱放射能泉。
とろみはないが、じんわり温まる。
内湯のみで、露天はない。
でも十分だ。
脱衣所には地元のおじさんが2人いて、
天気の話をしている。
「今日はガスが多かったな」と言っている。
頂上で同じことを考えていた気がして、なんだか笑えた。
館内に休憩スペースはない。
入って、浸かって、出る。
そのシンプルさが、かえって心地よかった。
モデルコース
大山への行き方
HUB CITY
松江(拠点都市)から行ける旅先を見る →