松江から車で30分。 半島の先端に、ひっそりと時間が止まった港町がある。 美保関は、観光地というより「生活している神話の場所」だ。 石畳の路地、古い社、漁師の声。 ここに来ると、島根がただの田舎じゃないことをようやく理解する。
美保関のおすすめスポット
美保神社|石畳の先で、静かに圧倒された
参道の石畳が、ぬれて光っている。
朝9時。観光客はほぼいない。
美保神社は、えびす神の総本社だ。
全国に3,385社あるえびす社の、頂点に立つ場所。
そう聞いても最初はピンとこない。
本殿の前に立って、やっとわかった。
ここは「格」が違う。
二棟の本殿が廊下でつながる「比翼大社造」は、全国唯一の建築様式だという。
近づくと木の香りと、古い土の匂いがした。
それだけで、なぜか落ち着いた。
境内には鳴り物を奉納する「諸手船神事」の資料もある。
毎年12月、海上で行われるその祭りを見てみたい。
お守りは500円から。
漁業・商売・縁結び、ご利益が重なりすぎていて逆に信頼できる気がした。
地蔵崎灯台|半島の端で、日本海を独り占めした
美保神社から歩いて20分ほど。
道はだんだん細くなり、松の木が増えてくる。
地蔵崎灯台は、島根半島の最東端にある。
明治36年に建てられた、白い石造りの灯台だ。
到着したのは昼前。
視界いっぱいに日本海が広がった。
対岸に見えるのは境港の街並みと、その向こうの弓ヶ浜。
天気がよければ、隠岐の島まで見えるらしい。
この日は見えない。それでも十分すぎた。
灯台の周辺は遊歩道が整備されている。
断崖の上を歩くと、足元に岩場と波の音。
風が強くて、髪がめちゃくちゃになった。
入場料は200円。
灯台の中に入って、らせん階段を上ると展望スペースがある。
高さはそれほどでもないが、視界の抜け方がまるで違う。
ここで食べるコンビニのおにぎりは、なぜか最高に美味しかった。
境港|水木しげるの町で、妖怪より魚に夢中になった
美保関から車で15分。
境港は、水木しげるロードで知られる町だ。
正直に言う。
ゲゲゲの鬼太郎よりも、境港の魚市場に興奮した。
早朝5時から開く「境港水産物直売センター」では、その日水揚げされたカニやノドグロが並ぶ。
紅ズワイガニ1杯が600円から。
スーパーで見る価格の半分以下だ。
街を歩くと、至るところに妖怪の銅像が立っている。
全部で177体。
子どもは大喜び、大人は写真を撮りながらじわじわ楽しい。
水木しげる記念館のリニューアルオープンは2023年。
入場料は800円。
展示がよくできていて、妖怪より水木しげるの人生に圧倒された。
美保関との往復で半日あれば十分まわれる。
でも、市場に寄ったら時間を忘れる。
それだけは覚えておいてほしい。
モデルコース
美保関への行き方
HUB CITY
松江(拠点都市)から行ける旅先を見る →