富士山が、どこまでも近い。 富士宮に来ると、そのことを体ごと実感する。 山が見えるとか、そういう話じゃない。 空気に、水に、食べ物に、信仰に—— すべてに富士が染み込んでいる町だ。 ここでしか感じられないものが、確かにある。
静岡県富士宮市にある富士山本宮浅間大社を核とした、富士信仰の拠点の町だ。全国に約1,300社ある浅間神社の総本社にあたり、大鳥居から続く参道が境内の奥まで引き込む。最寄りは富士宮駅で、東京から約2時間でアクセスできる。白糸の滝は落差20m・幅150mにわたる規模を持ち、正面に立つと水音が先に体へ届く。グルメでは富士宮やきそばが外せない。肉かすと魚粉を使った一皿で、独特のコシが持ち味だ。車がなくても富士宮駅を起点に主要スポットを回れるが、白糸の滝へのバスは本数が少ないため時刻の確認を先にしておきたい。大社の境内に差し込む朝の光。
富士宮のおすすめスポット
富士山本宮浅間大社|全国1,300社の頂点に、実際に立ってみた
鳥居をくぐった瞬間、空気が変わった。
気のせいかと思ったけど、そうじゃない。
富士山本宮浅間大社は、全国に約1,300社ある浅間神社の総本社。
その格式は、境内に足を踏み入れると肌で感じる。
楼門をくぐると、正面に朱塗りの本殿。
豊臣秀吉が奉納したと伝わる建物が、今も現役で立っている。
そのスケール感に、思わず足が止まった。
境内には「湧玉池」という湧き水がある。
富士山の雪解け水が地下を通り、ここで湧き出している。
水温は年間を通じて約13℃。
手を入れると、その冷たさに声が出た。
朝9時前に行くと、参拝者がまだ少ない。
静かな境内で、富士山に手を合わせる時間は格別だ。
白糸の滝|音で気づく、あの水量のすごさ
駐車場から遊歩道を5分ほど歩く。
滝が見える前に、まず音が来た。
白糸の滝は、落差20m・幅150mにわたって水が流れ落ちる。
数字で聞いてもピンとこなかったけど、目の前に立つと圧倒された。
特徴は、岩壁の無数の亀裂から水が染み出すように流れること。
富士山の溶岩層に蓄えられた地下水が、そのまま滝になっている。
白い糸を何千本も垂らしたような、不思議な光景だ。
午前中は滝に光が当たり、虹が出やすい。
10時頃に行ったら、うっすらと虹がかかっている。
その瞬間だけは、ほかの観光客も全員立ち止まっている。
近くに「音止の滝」もある。
落差25mで、こちらは豪快な一本滝。
セットで見ると、滝の多様さがよくわかる。
入場は無料。駐車場は普通車500円。
富士宮やきそば|B-1グランプリ日本一が、なぜか地元では普通食
富士宮やきそばは、B-1グランプリで2連覇した。
それだけ聞くと、どこか特別な料理に聞こえる。
実際に食べると、地元の人たちにとっては「普通のごはん」だとわかった。
特徴は3つ。
水分を飛ばして製造した「蒸し麺」のもちもち感。
ラードの搾りかす「肉かす」の旨味。
かつお節ではなく「いわしの削り粉」のトッピング。
よく行ったのは浅間大社の門前にある「お宮横丁」。
複数の店が集まったエリアで、食べ比べもしやすい。
値段は1皿500〜700円が相場。
高くない。むしろ安い。
それが「地元のごはん」である証拠だ。
富士宮では焼きそばを「やきそば」と平仮名で書くことが多い。
ちょっとしたこだわりを感じた。
モデルコース
富士宮への行き方
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