地図で見ると、ただの山の中だ。 でも冬のオヤコツは、別の星みたいな景色が広がっている。 足元は雪、頭上は青空、風の音だけが聞こえる。 北海道にこんな場所があったのか、と正直驚いた。 来る前より、来てからの方が好きになった場所だ。
オヤコツのおすすめスポット
オヤコツ秘湯|雪の中に、熱い穴が口を開けている
川沿いの雪道を30分ほど歩いた先にある。
ガイドなしで行ける場所じゃない。
ルートを間違えると、膝まで雪に埋まる。
たどり着いたとき、湯気が立ち上っているのが見える。
川のすぐそばに、丸い湯だまりがいくつか点在している。
温度は場所によってバラバラで、50度を超える穴もある。
足を入れながら、ちょうどいい場所を探す作業が楽しかった。
周囲は完全な雪原。
音がない。
本当に、音がない。
野湯なので脱衣所も仕切りもない。
着替えは素早く、防水バッグ必須だ。
冬に来るなら気温マイナス10度を覚悟した方がいい。
それでも入りに来る価値は、正直あった。
釧路湿原展望台(細岡)|白一色の湿原は、静かに息をしている
オヤコツへの拠点として立ち寄ったのが細岡展望台だ。
標茶側から入ると、駐車場まで除雪されている。
展望台まで歩いて5分かからない。
見た瞬間、口から言葉が出ない。
湿原が全部白い。
夏に来たことがある人なら、その違いに絶対に驚く。
蛇行する釧路川も、雪と氷の中に埋もれている。
空だけが青く、地面は白で、境目があいまいだ。
気温はマイナス15度だった日もある。
防寒はやりすぎるくらいでちょうどいい。
手袋を外してカメラを構えると、30秒で指が痛くなった。
それでも、ここに来てよかった。
北海道の冬の本気を、ここで初めて理解した気がした。
多和平展望台|地平線が、ぐるっと360度あった
標茶町にある展望台で、オヤコツからは車で約40分。
夏に牧草地が広がることで知られているが、冬に来た人は少ないらしい。
管理棟は冬季閉鎖。
でも展望スペース自体には入れた。
雪に覆われた牧草地が、どこまでも続いている。
木がほとんどない。
遮るものがない。
風だけがびゅうびゅう吹いている。
360度の地平線というのは、本で読んだことはあった。
実際に立つと、自分の小ささが体に沁みた。
観光客は誰もいない。
その静寂が、かえって心地よかった。
北海道の冬の孤独感、みたいなもの。
それが好きな人には、絶対に刺さる場所だ。
夕方に行くと、雪面がオレンジに染まる。
その30分だけのために、もう一度来たいとも思っている。
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オヤコツへの行き方
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