石畳を踏むたびに、時代が戻っていく気がした。 小樽は、北海道なのにどこか懐かしい街だ。 運河沿いのレンガ倉庫、坂の上から見える日本海。 ここには、派手な観光地にはない「重さ」がある。 海の匂いと歴史の匂いが混ざった、あの感じ。 一度来たら、また来たくなる街だ。
小樽のおすすめスポット
小樽運河|夕暮れどき、レンガと水面が金色に染まる
朝の運河と夜の運河は、まるで別物だ。
昼間に行ったとき、観光客が多くてやや興ざめした。
だから夕方17時ごろ、もう一度歩いてみた。
光が傾いてくると、水面がオレンジ色に変わる。
レンガ倉庫の壁が、その色を吸い込んでいく。
全長1,140mの運河沿いに、ガス灯が並んでいる。
点灯するのは日没後。
その瞬間を待っていた人たちが、一斉にカメラを向けた。
ぼーっと橋の上に立っていたら、30分が過ぎている。
そういう場所だ、ここは。
運河沿いの「小樽倉庫No.1」ではビールを飲める。
地元の麦芽を使ったアンバーエールが680円。
冷えた体に、じわっと染みた。
堺町通り|ガラスと菓子の路地で、財布が軽くなる
正直に言う。
堺町通りは、想像以上に「買わされる」通りだ。
全長約800m。
ガラス工芸の店、六花亭、北一ホールズ、ルタオ。
歩くたびに試食を渡される。
そして気づくと手提げ袋が増えている。
ルタオの「ドゥーブルフロマージュ」は1,836円(6号)。
2層のチーズケーキで、下がベイクド、上がレア。
店の前で食べた一口目、思わず声が出た。
北一ホールズは明治時代の石油倉庫を改装した建物。
中に入ると167本のランプが灯っている。
ひんやりした空気と、あの揺れる炎の雰囲気。
しばらく動けない。
買い物目的じゃなくても、建物を見るだけで楽しめる。
ただし休日の昼間は人が多い。
平日の午前中が断然おすすめだ。
天狗山|街と海が、足元に広がるあの感覚
ロープウェイで532mの山頂へ。
所要時間は約4分。
頂上に着いた瞬間、風が強くてよろけた。
そして目の前に広がる景色に、言葉を失った。
小樽の街並みが箱庭みたいに見える。
その奥に石狩湾。
晴れた日は積丹半島まで見渡せる。
「こんなに海が近い山だったのか」
地図で見ていても、実際に見るまでわからない迫力だ。
天狗山はスキー場として有名だが、夏も面白い。
リス園があって、エゾリスが普通に歩き回っている。
餌をあげられる(100円)ので、子どもがいる旅行者にも◎。
ロープウェイの最終は20時30分(夏季)。
夜景目的なら17時以降のロープウェイに乗るべきだ。
山頂から見る小樽の夜景は、宝石を撒いたみたいだ。
神威岬|風が強くて、立っていられない
小樽から車で約90分。
積丹半島の先端、神威岬に着いた。
駐車場から岬の先端まで、片道約20分歩く。
その道が「チャレンカの小道」と呼ばれている。
細い尾根道で、両側は断崖絶壁だ。
風速10m以上で通行規制になる。
その日は規制ギリギリだ。
帽子を押さえながら、岩場を進んだ。
岬の先端に立ったとき、目の前に「神威岩」が見える。
高さ40mの岩柱が、海からそそり立っている。
あれは本当に不思議な形をしている。
積丹ブルーと呼ばれる海の青さも、ここで初めて理解した。
沖縄の青とは違う。
もっと深くて、冷たい青だ。
怖いくらいの場所だったけど、来てよかった。
北海道の「端っこ感」がある場所だ。
積丹岬|島武意海岸の透明度に、現実を忘れる
積丹岬は神威岬から車で15分ほど。
セットで回ることが多い。
岬そのものより、隣の「島武意海岸」が衝撃だ。
トンネルを抜けると、突然視界が開ける。
眼下に白い砂浜と、あの青。
思わず「うわっ」と声が出た。
海岸まで降りる急な階段が約100段ある。
降りてみると、海の透明度が異常だ。
足元まで見える。岩も海藻も全部見える。
ここで泳いでいる地元の人がいた。
うらやましかった。
積丹はウニが有名で、旬は6〜8月。
近くの「みさき食堂」でウニ丼を食べた。
ムラサキウニの丼が3,800円。
高いけど、後悔は全くない。
海の青さとウニの甘さ、どちらも本物だ。
遠くても来る価値のある場所だ。
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