「オロエナイ」という地名を初めて聞いたとき、 どこかの星の名前か。 アイヌ語で「川下り」を意味するらしい。 北海道の奥地、雪に閉ざされたその場所に、 冬だけ現れる景色がある。 行くのが少し面倒なくらいの場所に、 いつも本物がある。
オロエナイのおすすめスポット
オロエナイの雪原|足跡ひとつない白が、朝だけ続いている
朝7時、気温はマイナス14度だ。
車を降りた瞬間、鼻の奥が痛い。
それくらい冷えている。
雪原に足を踏み入れると、
ズブッと膝まで沈んだ。
誰も踏んでいない雪だ。
どこまでが地面で、
どこからが空なのか、
しばらくわからなくなる。
木の枝に積もった雪が、
風もないのにスッと落ちた。
その音だけが聞こえる。
観光地化されていない。
案内板もほとんどない。
だからこそ、
ここに来た意味がある気がした。
スノーシューは帯広市内でレンタルできる。
1日2,500円前後。
ないと太ももまで沈む場所もある。
持っていくべきだ。
オロエナイ川沿いの樹氷林|氷になった森の、静けさが怖いくらいだ
川沿いの道を歩いていくと、
突然、白い木々が現れた。
樹氷だ。
枝の一本一本に氷が張りついていて、
逆光で光っている。
午前10時ごろが一番きれいだと、
地元の人が教えてくれた。
その通りだ。
音がない。
川も凍っていて、流れの音もない。
自分の呼吸だけが聞こえる。
写真を撮るのを忘れて、
ただ立っている。
そういう場所だ。
ただ、この道は整備されていない。
長靴では心もとない。
防水の登山ブーツに、
スパッツを合わせるのがベスト。
転ぶと全身濡れる。
実際に転んだ。
滞在時間は1〜2時間が現実的。
長くいると体が限界になる。
帯広の宿と十勝の食|身体を温める場所が、旅の後半を決める
オロエナイから帰ってきたあと、
身体の芯まで冷えている。
帯広市内の温泉施設に飛び込んだ。
入浴料600円。
地元のおじさんたちと同じ湯船に入った。
これが一番あたたまった。
夜は豚丼。
帯広といえばこれだ。
駅前の老舗で1,200円。
肉が厚くて、タレが甘くて、
寒い日に食べると泣きそうになる。
翌朝、宿の窓から十勝平野を見た。
雪が積もった畑が、
どこまでも続いている。
オロエナイだけで来るのはもったいない。
十勝全体が冬の舞台になっている。
1泊して、朝の空気を吸ってから帰るのがいい。
帯広のビジネスホテルは7,000円前後から。
素泊まりで十分だ。
モデルコース
オロエナイへの行き方
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