サシルイ岳の風景
北海道

サシルイ岳

自然絶景

標高1,060m。 知床の稜線に、その山はある。 サシルイ岳という名前を初めて聞いたとき、 どこか遠い星の名前みたいだ。 実際に立ってみると、眼下に広がるのは知床の原生林と オホーツク海の水平線。 冬は氷点下20度を下回る日もある。 それでも、来る価値がある山だ。

Best Season 2月〜3月上旬が狙い目。 流氷とサシルイ岳の稜線が同時に見られるのはこの時期だけ。 晴天率は高くないが、晴れたときの景色は一生もの。

サシルイ岳のおすすめスポット

01

サシルイ岳山頂|氷点下の稜線で、地の果てを見た

羅臼岳から縦走してきた6時間目。

足が笑い始めた頃に、山頂に出た。

標高1,060m。

数字だけ見ると大したことなさそうに思える。

でも、この山の凄みは高さじゃない。

360度、遮るものが何もない。

西にはウトロの町。

東にはオホーツク海の流氷。

晴れた冬の日、流氷が白く輝いている。

気温はマイナス15度だ。

持ってきた水が凍りかけている。

それでもその場を離れたくない。

知床連山の縦走路の中間地点にあるため、

ここを単体で目指す人は少ない。

だからこそ、静かだ。

誰もいない山頂で、風の音だけが聞こえている。

羅臼岳登山口を朝5時に出発した。

サシルイ岳山頂着は11時過ぎ。

冬季は日照時間が短いため、行動開始は早めが鉄則。

■ サシルイ岳 住所:北海道斜里郡斜里町・目梨郡羅臼町(知床半島) 標高:1,060m 登山口:羅臼岳登山口(羅臼温泉側)またはウトロ側岩尾別温泉 冬季入山:要ヒグマ・雪崩情報確認。単独入山は非推奨 入山届:知床世界自然遺産センターに提出必須 料金:入山無料(ヒグマ対策レクチャー参加推奨、無料)
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02

知床連山縦走路|人間が、ただの動物になる道

縦走路に入ると、すぐに分かる。

ここは人間の場所じゃない、と。

登山道にヒグマの足跡があった。

新しいやつ。

今朝のものだと同行ガイドが言った。

クマよけの鈴を鳴らしながら歩いた。

自分が来たことを、ちゃんと知らせながら。

縦走路はサシルイ岳を含む4つのピークを繋ぐ。

全長は約18km。

1泊2日で歩くのが一般的なルート。

冬は雪が深く、ラッセルで体力を削られる。

夏よりも時間がかかると思っておいた方がいい。

それでも冬に来る理由がある。

夏は見えない流氷が、稜線から見えるから。

白と青の世界が、地平線まで続いている。

ああ、これを見たかったんだ瞬間があった。

ルート上に山小屋(二の沼野営場)あり。

予約不要・無料だが設備は最低限。

水場は凍結するため、冬は水の持参必須。

■ 知床連山縦走路 住所:北海道斜里郡斜里町(知床国立公園内) 全長:約18km(岩尾別〜羅臼温泉) 所要時間:健脚で日帰り可能だが1泊2日推奨 冬季:積雪1〜2m超。アイゼン・ワカン・ピッケル必携 野営場:二の沼野営場(無料・予約不要) ガイド同行:冬季は経験者同行を強く推奨
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03

羅臼温泉|凍えた体を、地の底から温める

下山したのは16時だ。

手の感覚がなくなっている。

羅臼温泉まで車で15分。

その15分が長かった。

「熊の湯」という無料の露天風呂がある。

地元の人たちが管理している、素朴な共同浴場。

かけ湯をして入った瞬間、声が出た。

熱い。本当に熱い。

源泉温度は約80度。

加水はされているけれど、それでも熱い。

体が赤くなるまで浸かった。

向かいに知床の山が見えている。

さっきまであの上にいたと思ったら、

少し信じられない。

地元のおじさんが話しかけてきた。

「今日、どこ行ったの?」

「サシルイまで」と答えたら、

「この時期に?」と笑われた。

料金は無料。

シャンプーも石けんも持参が必要。

冬季は18時頃に閉まることが多い。

下山後は急いで向かった方がいい。

■ 熊の湯(羅臼温泉) 住所:北海道目梨郡羅臼町湯ノ沢町 料金:無料(寸志制・維持費への協力を) 営業時間:夏季6:00〜21:00 / 冬季7:00〜18:00頃(変動あり) 設備:脱衣場あり・シャンプー石けん持参 駐車場:無料あり 備考:地元管理の共同浴場。マナーを守って利用すること
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モデルコース

Day Trip 早朝5:00羅臼岳登山口発→サシルイ岳山頂11:00→往路下山15:30→熊の湯で温泉16:00。体力消耗が激しいため、日帰りは健脚者限定。
1 Night 1日目:岩尾別登山口発→稜線縦走→二の沼野営場泊(テント泊)。2日目:サシルイ岳山頂経由→羅臼温泉下山→熊の湯で疲労回復。流氷シーズンの2月が最高。
Travel Tips 冬のサシルイ岳は、装備が命。 アイゼン・ピッケル・ツェルトは必携。 ヒグマは冬眠中でも完全に安心はできない。 入山前は必ず知床財団のレクチャーを受けること。 羅臼側の天気は急変しやすい。 予備日を1日持つ計画が現実的。

サシルイ岳への行き方

ICカード利用可
Access Time
東京から 約11時間25分
水戸から 約12時間10分
前橋から 約12時間25分
高崎から 約12時間25分
甲府から 約12時間55分
備考 バス

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サシルイ岳へは札幌から日帰りがおすすめ

近隣の温泉地や市街地に宿が集まる。


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