パンケヌーシ岳の風景
北海道

パンケヌーシ岳

自然絶景

地図を見たとき、正直なところ迷った。 パンケヌーシ岳。 読み方すら知らない。 アイヌ語で「川下の山」を意味するその名前が、なぜか頭から離れない。 冬の北海道、積雪1メートル超の稜線。 トレースのない雪原に、自分の足跡だけが続いていく。 その静けさが、ずっと忘れられない。

Best Season 厳冬期の1月〜2月が最も美しいが、最も過酷。 残雪期の3月下旬〜4月は雪が締まって歩きやすく、初挑戦にはこの時期がおすすめ。

パンケヌーシ岳のおすすめスポット

01

パンケヌーシ岳登山口|夜明け前、誰もいない林道に立つ

朝4時半に起きた。

気温はマイナス18度。

車のドアが凍って、少し手間取った。

登山口に着いたのは6時ごろ。

当然、他に車はゼロ。

林道に踏み跡はなく、新雪が一面に広がっている。

ヘッドライトの光の中で、スノーシューを装着する。

その音だけが、やたらと大きく聞こえる。

最初の1時間は樹林帯の中を進む。

エゾマツとトドマツが交互に現れ、枝に積もった雪が時々どさっと落ちてくる。

顔に当たって、思わず笑ってしまった。

標高が上がるにつれて風が出てくる。

それが合図だと分かった。

稜線が近い。

樹林を抜けた瞬間のことは、今でもはっきり覚えている。

視界が一気に開けて、真っ白な尾根が空に向かって伸びている。

声が出ない。

正確には、出すのを忘れた。

■ パンケヌーシ岳登山口 住所:北海道上川郡南富良野町付近(ルオマンベツ林道経由) 料金:無料 駐車スペース:林道入口付近に数台 注意:冬季は林道が閉鎖・通行困難になる場合あり。事前に南富良野町に問い合わせを推奨。
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02

パンケヌーシ岳山頂(1,363m)|風が強くて、5分しかいられない

登り始めて約5時間。

山頂に着いたのは午前11時過ぎだ。

稜線に出てからの最後の登りがきつかった。

傾斜が急で、スノーシューのかかとが滑る。

3歩登って1歩下がる感覚。

それでも頂上に立ったとき、全部どうでもよくなった。

360度、遮るものが何もない。

日高山脈が南に並んでいた。

トムラウシ方面の白い稜線が、雲の切れ間から見える。

大雪山系が北西に霞んでいた。

ただ、風が強すぎた。

体感温度はおそらくマイナス25度を超えている。

ゴーグルの内側が曇り、写真を撮る指が痛かった。

5分が限界だ。

本当に5分しかいられない。

それで十分だ。

あの景色は、5分で一生分に値する。

■ パンケヌーシ岳山頂 標高:1,363m 登山所要時間:登り約4〜6時間(冬季・スノーシュー使用時) 総距離:往復約16〜18km(ルートにより異なる) 装備:ピッケル、アイゼン、スノーシュー、防風ウェア必須 難易度:中〜上級(冬季は特に注意)
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03

下山後の南富良野|体が動かなくても、ラーメンだけは食べられる

下山したのは午後4時近かった。

足が棒になっている。

というより、足があることを忘れている。

南富良野の市街地に出て、目についた食堂に入った。

暖房が効いていて、体の芯から溶けていく感覚。

味噌ラーメンを頼んだ。

850円。

これがうまかった。

あの寒さの後に飲む熱い汁は、反則だ。

食堂のおばさんに「どこ行ってきたの」と聞かれた。

「パンケヌーシ岳」と答えたら、「ああ、あそこ行く人、たまにいるねえ」と言われた。

たまに、という感じが正直でよかった。

南富良野は小さな町だ。

コンビニは1軒しかない。

でも空が広い。

夜、宿の窓から星を見たら、数えるのを諦めた。

それくらい多かった。

■ 南富良野町周辺(下山後の立ち寄りスポット) 住所:北海道空知郡南富良野町 宿泊:かなやま湖畔キャンプ場(夏季)、町内の宿・民宿など 近隣温泉:かなやま湖畔温泉 ログホテルラーチ(入浴料約700円) 最寄りのコンビニ:セイコーマート南富良野店
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モデルコース

Day Trip 前日夜に南富良野入り→4時起床・6時登山開始→11時山頂→16時下山→食堂で味噌ラーメン→札幌方面へ帰路(約3時間)
1 Night 1日目:札幌を朝8時出発→南富良野着昼→装備確認・ルート下見→かなやま湖温泉で英気を養う→宿泊。2日目:4時起床→登山→下山後温泉→帰路。余裕を持った行程がカギ。
Travel Tips 冬季の単独登山は危険。 最低でも2人以上で行動したい。 GPSと地図は必ず両方持つ。 天気は直前まで確認。 南富良野町役場に登山届を提出しておくと安心。 スノーシューはレンタルより自前の方が足に合う。

パンケヌーシ岳への行き方

ICカード利用可
Access Time
東京から 約9時間24分
水戸から 約10時間9分
前橋から 約10時間24分
高崎から 約10時間24分
甲府から 約10時間54分
備考 バス

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パンケヌーシ岳へは札幌から日帰りがおすすめ

近隣の温泉地や市街地に宿が集まる。


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