地図に名前があるのに、ほとんど情報がない。 そういう山が、北海道にはまだある。 パンベツ山もそのひとつだ。 標高は低い。でも、雪が積もった稜線に立ったとき、 「ここまで来てよかった」。 静かすぎるくらい静かで、風の音だけが聞こえる。
パンベツ山のおすすめスポット
パンベツ山登山口|踏み跡をたどるところから、もう山が始まっている
登山口に着いたのは朝7時ごろだ。
駐車スペースは数台分。
案内板はほぼない。
「本当にここか?」と地図を3回確認した。
踏み跡はあった。
でも細い。
冬は膝下まで雪に埋まることがある。
スノーシューかワカンがあると全然違う。
トレースがない日は自分でラッセルしながら進む。
体力の消耗が早いので、出発は早朝がいい。
ヘッドランプと防寒着は必須だ。
登山口周辺は民有地に隣接している。
ルートを外れないよう注意が必要だ。
入山前に最新情報を確認しておくと安心。
静かな林の中を歩いていると、
エゾシカの足跡に何度も出会った。
動物の気配が濃い山だ。
雪の稜線|音が消える場所で、景色だけが広がっている
稜線に出た瞬間、視界が開けた。
それまでずっと木の中を歩いていたから、
余計に広く感じた。
空が青かった。
雪面がきらきら光っている。
風は強かった。体感気温はマイナス10度を超えている。
でも止まった。
しばらくそのまま立っている。
遠くに見える山の稜線が、
どこまでも続いている。
名前を知らない山ばかりだ。
それがよかった。
標識も、観光客もいない。
風の音と、自分の息だけ。
こういう景色は、来た人にしかわからない。
写真では伝わらない部分がある。
冷たい空気と一緒に体に入ってくる感じが、
ここの本当の魅力だ。
下山後の温泉|冷えた体が、じんわりほどけていく
下山後は体の芯まで冷えている。
指先の感覚がない。
近くの温泉施設に飛び込んだ。
料金は600〜800円台が多い。
日帰り入浴を受け付けている施設がいくつかある。
お湯に浸かった瞬間、
「生き返った」という言葉が頭に浮かんだ。
北海道の山の後の温泉は、
本州とは違う温度で体に入ってくる。
寒さとのコントラストが大きいからだ。
食堂で食べた豚丼が700円で、
びっくりするくらいうまかった。
米がつやつやしている。
次来るときも同じコースにしよう。
山と温泉と飯。
これ以上のことは別に要らない。
モデルコース
パンベツ山への行き方
HUB CITY
札幌(拠点都市)から行ける旅先を見る →