北海道

ピウケナイ山

自然絶景

地図で見つけたとき、読み方すら分からない。 ピウケナイ山。 アイヌ語で「水源の山」を意味するらしい。 北海道の奥、人の声がほとんど届かない場所に、その山はある。 冬に行くと決めたのは、雪に埋まった稜線の写真を見たから。 あの静けさの中に、立ってみたかった。

Best Season 12月下旬〜2月が霧氷と雪山を同時に楽しめるベストシーズン。 1月中旬〜2月上旬は積雪が深く、ラッセルを楽しみたい上級者向けの時期。 快晴率が高い週末を狙うのが理想。

ピウケナイ山のおすすめスポット

01

ピウケナイ山|誰もいない雪原に、足跡をつけていく

登山口に着いたのは朝7時。

気温はマイナス12度だ。

息が白い。手がかじかむ。

それでも空は、嘘みたいに青かった。

踏み跡はほぼない。

前日に雪が降ったのだろう。

トレースを自分でつくりながら、ひたすら登る。

音がない。

風の音だけがある。

標高は900m台。

高くはない。

でも北海道の冬山は、標高じゃない。

ひざ下まで沈むラッセルが続いた。

2時間半かけて、やっと頂上に出た。

目の前に広がったのは、白い山並み。

十勝の平野が霞の向こうに見える。

誰もいない。

自分の足跡だけが、来た道に続いている。

こういう景色のために、冬山に来る。

そう思った瞬間だ。

■ ピウケナイ山 住所:北海道中川郡本別町周辺 標高:936m 登山口まで:本別町市街から車で約40分 入山料:無料 ※冬期は積雪・気象状況の確認必須。ワカン・スノーシュー推奨
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02

登山道の樹林帯|霧氷の森を、静かに抜けていく

頂上よりも、途中の樹林帯が好きだ。

標高600mあたりから、木々が白くなってくる。

霧氷だ。

枝の先まで、細かい氷の結晶がついている。

陽が当たると、キラキラと光る。

カメラを向けると、シャッターを切る手が止まらない。

風がないと、完全な無音になる。

その中を歩くのは、不思議な感覚だ。

怖いとは違う。

静かすぎて、自分の存在が薄くなる感じ。

霧氷は午前中が見頃だ。

10時を過ぎると、陽の熱で崩れ始める。

早起きして登った甲斐があった。

樹林帯を抜けるのに約1時間半。

その間、誰とも会わない。

これだけの景色が、ひとり占めだ。

■ 霧氷の見頃時期 期間:12月下旬〜2月中旬 見頃時間帯:午前7時〜10時ごろ ※気温が低く、前夜に霧がかかった翌朝が狙い目 ※スタート地点の気温がマイナス10度以下の日は特に発生しやすい
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03

下山後の本別町|体が冷えたら、町の温かさを頼る

下山してすぐ、温泉に向かった。

ふるさとの丘広場にある「本別温泉ほんべつ」。

入浴料は600円だ。

脱衣所で靴下を脱ぐと、足の指がじんじんした。

4時間以上、極寒の雪山にいたのだ。

それが当然だ。

お湯に浸かった瞬間、声が出た。

熱くて、気持ちよくて、少し痛い。

そういう感覚。

湯上がりに食堂で食べた豚丼が、信じられないくらいおいしかった。

米がふっくらして、豚肉に甘いタレが絡んでいた。

疲れた体に、とにかく染みた。

本別町は小さな町だ。

コンビニは1軒だけある。

でも、冬山を終えた後に帰ってくる場所として、十分だ。

人の温かさが、ちゃんとあった。

■ 本別温泉ほんべつ 住所:北海道中川郡本別町北2丁目 営業時間:10:00〜21:00(最終受付20:30) 定休日:月曜日(祝日の場合は翌日) 入浴料:大人600円、子ども300円 TEL:0156-22-3800
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モデルコース

Day Trip 7:00 登山口出発 → 9:30 山頂(休憩30分) → 12:00 下山完了 → 12:30 本別温泉で入浴・昼食 → 14:30 帰路へ
1 Night 【1日目】帯広泊(前泊)→ 早朝移動 → 7:00 登山開始 → 12:00 下山 → 本別温泉 【2日目】本別町周辺の自然散策 → 帯広市内で昼食 → 帰路。雪道運転に余裕を持ったスケジュールが安全
Travel Tips 冬のピウケナイ山は、スノーシューかワカンが必須。 チェーンスパイクだけでは厳しい場面がある。 登山口への道も除雪が不完全な日があるので、4WD車を推奨。 入山前に本別町の天気予報を必ず確認すること。 携帯の電波は山中でほぼ届かない。

ピウケナイ山への行き方

ICカード利用可
Access Time
東京から 約10時間15分
水戸から 約11時間
前橋から 約11時間15分
高崎から 約11時間15分
名古屋から 約11時間42分
備考 バス

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ピウケナイ山へは札幌から日帰りがおすすめ

近隣の温泉地や市街地に宿が集まる。


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