北海道

国後島

観光自然

霧の中から、島が浮かびあがる。 根室から見える、あの稜線。 ずっと「近くて遠い島」だ。 でも実際に渡ってみると、そこには別の時間が流れている。 手つかずの自然と、複雑な歴史が、ひとつの島に重なっている。 そういう場所には、言葉にしにくい引力がある。

Best Season 7月〜8月が最も動きやすい。 高山植物の開花も重なり、山も湖も表情が豊かになる。 9月以降は霧と強風が増え、渡航が不安定になりやすい。

国後島のおすすめスポット

01

爺爺岳|雲の上に出たとき、世界が変わった

標高1822m。

北方四島で最も高い山だ。

麓から見上げると、頂上は雲に隠れている。

それでも歩き始める。

登山道というより、獣道に近い。

足元は湿っていて、笹が顔にかかる。

2時間ほど登ったところで、雲を抜けた。

そのとき、息が止まった。

オホーツク海が、どこまでも広がっている。

風が強くて、声が出ない。

頂上付近には高山植物が群生している。

6月から7月はメアカンキンバイやエゾコザクラが咲く。

これほど人の少ない山頂を、これまで知らない。

ガイドなしでの単独登山は難しい。

現地手配のガイドツアーは1人あたり約5000円〜。

所要時間は往復で5〜6時間を見ておきたい。

■ 爺爺岳(ちちゃだけ) 所在地:国後島中部 標高:1822m ガイドツアー目安:5,000円〜/人 登山適期:6月〜9月 ※単独登山は非推奨。現地エージェント経由で手配を
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02

古釜布|ソ連の面影と、今の暮らしが混在する町

島の中心地、古釜布(ふるかまっぷ)。

ロシア語では「ユジノクリリスク」と呼ばれている。

通りに出ると、キリル文字の看板が並ぶ。

食料品店に入ってみた。

ルーブルで買い物をした。

棚には缶詰、パン、ウォッカ。

品ぞろえは少ないが、生活の匂いがする。

建物はソ連時代のコンクリートのままのものが多い。

窓枠が傾いていたり、壁が剥がれていたりする。

でも洗濯物が干してあって、子どもの声がする。

人が暮らしている、という当たり前のことが、妙に胸に刺さった。

町の丘の上には戦勝記念塔がある。

眼下に集落と港が見渡せる。

ここで30分、ただ海を見ている。

そのうち、地元の老人が隣に座ってきた。

言葉は通じないけれど、しばらく並んで海を見た。

■ 古釜布(ユジノクリリスク) 国後島の行政中心地 通貨:ロシアルーブル(現地両替を推奨) 食料品店:数店舗あり、営業時間は不定 ※日本円は基本的に使用不可
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03

セルノエ湖|人がいない湖で、野生に出会う

古釜布から車で40分ほど。

舗装されていない道を揺られていく。

着いたのは、森の奥にある湖だ。

静かすぎて、少し怖かった。

水面は鏡のように平らで、針葉樹が映り込んでいた。

湖畔に立ってしばらくすると、鳥の声だけが聞こえる。

国後島にはエゾシカも多い。

湖の周辺で、2頭が草を食んでいるのを見た。

10mくらいの距離だ。

向こうは逃げない。

こちらも動けない。

そのまま1分ほど、見つめ合った。

この島には、そういう時間がある。

計画できない、偶然の静止。

ツアーによっては湖でのカヌー体験が含まれるものもある。

半日で約2000〜3000ルーブルが目安。

夏の朝8時ごろが、もっとも霧が美しい時間帯だ。

■ セルノエ湖 所在地:国後島南部 古釜布から車で約40分 カヌー体験:2,000〜3,000ルーブル目安(ツアーにより異なる) おすすめ時間帯:早朝6〜9時
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モデルコース

Day Trip ※日帰りは現実的に難しい島。最低でも1泊を強く勧める。根室からの移動だけで半日かかる。
1 Night 1日目:根室発→船で渡航(約2〜3時間)→古釜布着・町歩き→宿泊。2日目:早朝セルノエ湖→爺爺岳ガイドツアー(体力次第)→帰路。移動込みで最低2泊あると余裕が生まれる。
Travel Tips 渡航にはビザなし交流(現在は中断中)や特別な手続きが必要。 2024年時点で一般渡航は非常に困難な状況。 最新の外務省情報と専門旅行会社への確認が必須。 現地通貨ルーブルは日本で用意していくと安心。

国後島への行き方

ICカード利用可
Access Time
東京から 約11時間38分
水戸から 約12時間23分
前橋から 約12時間38分
高崎から 約12時間38分
甲府から 約13時間8分
備考 バス

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国後島へは札幌から日帰りがおすすめ

近隣の温泉地や市街地に宿が集まる。


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