北海道の日本海側、小平町の奥に静かに立っている山がある。 標高はそれほど高くない。 でも冬、ここに来てわかった。 雪に埋まった山道を踏みしめると、音が消える。 風の音だけが残る。 そういう場所が、北海道にはまだある。
小平蘂山のおすすめスポット
小平蘂山|雪の重さと、静けさだけがある山頂
登り始めたのは朝8時。
気温はマイナス12度だ。
樹林帯を抜けると、いきなり視界が開く。
日本海が見える。
オロロンラインの直線が、白い平原の向こうに続いている。
あの景色は、ちょっと言葉にならない。
山頂までのコースタイムは約3時間半。
急登はなく、ルートも比較的わかりやすい。
ただ、冬はトレースが消えていることが多い。
GPSは必須だ。
頂上に着いたのは11時過ぎ。
風はほぼない。
360度、雪と海と空だけ。
他に誰もいない。
そのことが、じわじわと効いてきた。
静かすぎて、少し怖かった。
でもそれが正直な感想だ。
登山口周辺|除雪された林道の端に、ひっそり駐車スペース
登山口には看板がある。
ただ、冬は雪に半分埋まっている。
駐車できるスペースは3〜4台分。
それ以上は難しい。
路面凍結は当然のこと。
スタッドレスでも、前日に降雪があれば四駆が安心だ。
チェーンも念のため積んでいた。
周辺に売店はない。
コンビニは小平市街のセイコーマートが最後の補給地点になる。
車で約25分の距離だ。
ここで行動食と温かいコーヒーを買って正解だ。
山頂で飲む缶コーヒーは、500円以上の価値がある。
朝早く来ると、エゾシカの足跡がびっしり残っている。
人より先に、動物たちが山を歩いている。
そういう順番が、なんか好きだ。
小平町市街|登山後に寄るべき、漁港と温泉
下山後、体は冷え切っている。
温泉まで一刻も早く行きたかった。
「おびら鰊番屋」は日帰り入浴ができる。
大人500円。
ぬるめの湯で、体の芯からゆっくり温まった。
露天に入ると、日本海が見える。
さっきまであの山の上にいたんだ。
小平の港は、ニシン漁で栄えた歴史がある。
国の重要文化財に指定された旧花田家番屋は、今も現地に立っている。
入館料は300円。
冬は内部見学のみだ。
夕方5時に閉まるので、下山が遅れると見られない。
14時には下山するつもりでいないと、巻き込まれる。
日が沈むのも早い。
16時には暗くなり始めた。
冬の北海道の時間配分は、想像より厳しい。
モデルコース
小平蘂山への行き方
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