苫小牧の市街地を抜けると、突然、巨大な山が現れる。 樽前山。標高1041m、今も息をする活火山だ。 その麓に、ひっそりと鳥居が立っている。 観光地っぽさは、ほとんどない。 でも、ここには確かに、他では感じられない空気がある。 山と神様が、まだ現役でつながっている場所。
樽前山神社のおすすめスポット
樽前山神社|鳥居をくぐった瞬間、空気が変わった
苫小牧市街から車で約20分。
樽前ガローという渓谷沿いの道を走ると、急に開けた場所に出る。
そこに、大きな鳥居がある。
くぐった瞬間、体感温度が2度くらい下がった気がした。
気のせいじゃない。
木々が厚くて、光が少ない。
地面から湿った冷気が上がってくる。
本殿は質素だ。
装飾も少なく、観光用に整えられた感じがない。
それがむしろ、信仰の場所としての重みを感じさせた。
参拝者は平日だと数人程度。
混雑はほぼない。
ひとりで手を合わせる時間が、静かに流れていく。
創建は1878年(明治11年)。
樽前山の噴火を鎮めるために建てられた神社だ。
山が怖かった時代の、人間の切実さが伝わってくる。
樽前ガロー|神社への道すがら、別世界に迷い込む
神社に向かう途中、絶対に寄ってほしい場所がある。
樽前ガローだ。
「ガロー」はアイヌ語で渓谷を意味する。
苔むした岩の間を、透明な川が流れている。
その水の色が、異常なほどきれいだ。
駐車場から歩いて5分ほど。
道は整備されているが、足元は濡れていることが多い。
滑りやすい靴だと少し怖い。
渓谷に降りる階段を下りた瞬間、声を失った。
岩の壁が両側に迫って、空が細くなる。
水の音だけが響く。
夏でも涼しい。というか、寒い。
半袖では無理だ。
7月でも上着が必要なレベルだ。
観光客に知られすぎていない穴場感がある。
でも、来た人は全員驚いている。
そういう場所だ。
樽前山登山口|山が、すぐそこにある
神社から車で15分ほど走ると、樽前山の7合目登山口に着く。
標高約680m地点。
そこから山頂まで、コースによって1時間〜1時間半だ。
登山口に着いた瞬間、景色が一変する。
木がなくなる。
空が、急に広くなる。
火山地帯特有のゴツゴツした地面。
植物がほとんど生えていない灰色の斜面。
風が強い。常に強い。
山頂付近には溶岩ドームがある。
今も煙が出ている。
「生きてる山」という感覚が、リアルに体に入ってくる。
7合目から外輪山まで登ると、眼下に支笏湖が広がる。
その青さが、火山の灰色と対比して信じられないほど鮮やかだ。
登山装備は必須。
スニーカーでも行けるが、風と寒さに注意。
夏でもフリースは持っていくべきだ。
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樽前山神社への行き方
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