旭川市永山にひっそりと立つ、この神社のことを知っている人は少ない。 観光地図にも載っていないことが多い。 でも、鳥居をくぐった瞬間にわかった。 ここには、余計なものが何もない。 北海道の開拓の歴史と、静かな森の空気だけがある。
永山神社のおすすめスポット
永山神社|鳥居をくぐると、時間の流れが変わる
旭川市街から車で約15分。
住宅地のなかに、突然それは現れる。
鳥居の前に立つと、風の音が変わった。
気のせいじゃない。
参道の両脇に並ぶ木々は、樹齢100年を超えているものも多い。
足元の砂利を踏む音だけが響く。
平日の午前中に訪れたら、参拝者は自分たちだけだ。
拝殿は明治時代に建てられた、質素で力強いつくり。
派手な装飾はない。
そのぶん、ここに漂う「古さ」が正直に伝わってくる。
永山神社が創建されたのは1893年(明治26年)。
屯田兵たちがこの地に入植した翌年のことだ。
開拓の苦労を背負った人たちが、最初に手を合わせた場所。
そう思って見上げると、拝殿の表情が違って見える。
観光スポットではない。
でも、だからこそ来る価値がある。
境内の森|100年前から、この木は立っている
拝殿に手を合わせたあと、境内をぐるりと歩いてみた。
10分もあれば一周できる小さな空間。
でも、この10分が思いのほか濃かった。
境内には数本の巨木がある。
幹に手を当てると、ひんやりとして、固い。
旭川の厳しい冬を何度も超えてきた木の感触。
夏に訪れたのだが、木陰に入ると体感温度が一気に下がった。
旭川の夏は意外と暑い。
35℃を超える日もある。
この緑の中は、まるで天然のクーラーだ。
地面には苔が広がっている部分もある。
誰も踏み荒らしていない、ふかふかの苔。
北海道の湿度と日陰が作り出したもの。
特別なものは何もない。
でも、静かに立っているだけで、なんとなく整う感じがした。
旭川に住んでいても、ここに来たことがない人が多いらしい。
もったいないと正直思った。
永山エリア散策|神社の帰り道に、もう一つの発見
永山神社の周辺は、純粋な住宅地だ。
観光施設もカフェも近くにはない。
でも、それがいい。
神社から歩いて10分ほどのところに、石狩川の支流・牛朱別川が流れている。
川沿いの遊歩道は地元の人の散歩コース。
朝8時ごろに歩いたら、犬を連れたお年寄りに「どこから来たの?」と話しかけられた。
旭川は北海道第2の都市だけど、この辺りの空気は完全に「まちの外」だ。
神社の静けさが、そのまま続いている感じ。
車で10分ほど走れば、旭川のラーメン街道に出る。
旭川ラーメンは1杯800〜1000円が相場。
神社で整えてから、ラーメンで締めるのが気に入ったルートになった。
観光地を効率よく回るより、こういう「何もない場所」に立ち寄る旅のほうが、
帰ってから記憶に残ることが多い。
永山神社は、そういう場所だ。
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永山神社への行き方
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