遠軽町の山あいに、ひっそりとある温泉がある。 瀬戸瀬温泉。 観光地らしさが、ほぼない。 派手な看板も、土産物屋も、行列もない。 あるのは、湯気と、静けさと、本物の褐色の湯だけ。 それが逆に、刺さった。 冬に行くと、さらにいい。 雪に埋まった林の中に、湯煙が立ち上る。 その光景を見た瞬間、ここに来てよかった。
瀬戸瀬温泉のおすすめスポット
瀬戸瀬温泉|褐色の湯に、黙って浸かる時間
源泉は含食塩重曹泉。
お湯の色が、独特だ。
透き通った茶褐色で、最初は「大丈夫か」。
でも入った瞬間、全部忘れる。
じわっと温まり方が、街のスーパー銭湯とは違う。
芯から、温度が入ってくる感じがした。
浴室は広くない。
シンプルな内湯と、露天が一つ。
露天から見える景色が、冬は特にすごい。
雪が積もった木々が、湯気の向こうにある。
音がほとんどない。
風の音と、お湯のかすかな音だけ。
地元の人に混じって、ゆっくり浸かる。
観光客っぽい人間は、ほぼいない。
それがまた、妙に居心地よかった。
1時間以上、出られない。
瀬戸瀬の冬景色|雪の集落を、ただ歩く
温泉だけが目的だったはずなのに、集落の中を歩いてしまった。
冬の瀬戸瀬は、静かすぎるくらい静か。
民家の屋根に、均等に雪が積もっている。
人の気配が、ほとんどない。
除雪車が通った跡だけが、生活の証みたいに見える。
気温は体感でマイナス10度近かった。
息が一瞬で白くなる。
でも空気が澄んでいて、遠くの山の輪郭がくっきり見える。
鉄道が通っているのに、駅舎も古い。
JR瀬戸瀬駅は無人駅で、ホームから線路を眺めると、どこか遠い国に来た気分になる。
北海道の内陸部の、本当の冬の空気。
それを体で知ることができた場所だ。
歩いた距離は1キロもない。
でも、頭の中がきれいになった気がした。
遠軽町の食事処|温泉の後、腹が減る
瀬戸瀬温泉の周辺は、食事できる場所が極端に少ない。
これは正直に言っておく。
車で20〜30分、遠軽の市街地まで出る必要がある。
それがまた、ちょうどいい距離感だ。
遠軽市街には定食屋やラーメン店が点在している。
地元民が普通に使う店が多く、観光メニューみたいなものはない。
豚丼を食べた。
800円だ。
ボリュームがあって、味が濃くて、温泉上がりの体に染みた。
道の駅「遠軽 森のオホーツク」も寄った。
地元の野菜や加工品が並んでいる。
派手さはないが、地元の食材が素直に並んでいる感じが好きだ。
トウモロコシの加工品を買って帰った。
温泉と、食事と、景色。
それだけで、十分すぎる旅だ。
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瀬戸瀬温泉への行き方
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