標高1,45m。 地味な数字だ。 でも真冬の狩振岳は、その地味さが嘘みたいな景色を持っている。 ニセコ連峰を横に従えて、羊蹄山がど真ん中に立っている。 誰もいない雪の稜線。 風の音だけが響いている。
狩振岳のおすすめスポット
狩振岳 登山口|朝7時、誰より先にトレースをつける
冬は京極町側から入るのが定番ルート。
除雪終点に車を停めて、そこからスタート。
朝7時、気温はマイナス12度だ。
息が白い。足元はラッセル。
スノーシューがないと正直きつい。
レンタルは倶知安町内で前日に借りた。
1日2,500円。
最初の1時間は樹林帯の中をひたすら歩く。
単調に見えて、木の隙間から光が差すたびに足が止まった。
踏み跡がない日の朝は格別だ。
自分だけの雪面に足を踏み入れる感覚。
これが冬山の中毒性だ。
標高が上がるにつれて木が低くなり、視界が開けてくる。
そのタイミングがわかりやすくて、初心者でも「もうすぐ稜線だ」と体で感じられる。
狩振岳 山頂|羊蹄山が、でかすぎた
山頂に立った瞬間、声が出た。
いや、正確には声も出ない。
羊蹄山がでかい。
本当にでかい。
写真で何度も見ていたのに、実物はスケールが違う。
標高1,898mの羊蹄山がほぼ正面。
左手にはニセコアンヌプリ。
右には尻別岳。
ぐるっと360度、山だらけ。
晴れの日は洞爺湖も見えると聞いている。
この日は薄曇りで湖は見えない。
それでも十分すぎる眺めだ。
風は強かった。体感温度はマイナス20度近かった。
防寒対策を甘く見ていたら確実にアウトだ。
アウターは必ずGORE-TEX。
フェイスマスクも必須。
山頂で過ごせたのは15分が限界だ。
でもその15分は、ずっと覚えている。
下山後の京極温泉|凍えた体に、57度の源泉
下山してすぐ向かったのが京極温泉。
登山口から車で10分もかからない。
入浴料は600円。
ロッカーに荷物を押し込んで、そのまま湯船に直行した。
源泉温度57.6度。
加水ありだけど、それでも十分熱い。
凍えた指先がじわじわと戻ってくる感覚。
これが登山後の温泉の醍醐味だ。
露天風呂からは羊蹄山が見える。
山頂で見た山を、今度は湯船から眺めている。
おかしな充実感がある。
湯上がりに食堂で食べた豚丼が850円。
これが驚くほどうまかった。
米がいい。
肉が柔らかい。
山で消費したカロリーを一気に補填した。
冬の狩振岳は、この温泉とセットで完成する。
絶対に寄って帰るべき場所だ。
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狩振岳への行き方
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