白老という地名を、どれだけの人が知っているだろう。 札幌から特急で約1時間。 降り立つと、潮の匂いと硫黄の匂いが混ざった空気が鼻をついた。 アイヌ文化の里としても知られるこの小さな町に、 肌をとろかすナトリウム塩化物泉がある。 派手さはない。でも、忘れられない場所になった。
白老温泉のおすすめスポット
白老温泉 ホテルアルファトマム跡周辺の野湯文化|誰も教えてくれない、本物の硫黄の匂い
白老の温泉街は、観光地っぽさがほぼゼロだ。
コンビニも少ない。
人通りも少ない。
でも、宿に着いた瞬間にわかる。
ここの湯は、本物だ。
泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉。
とろみがある。
湯上がりに肌がしっとりして、冷えても不思議と寒くない。
源泉温度は60度を超えるところもある。
冬に来てよかった。
露天風呂の縁に雪が積もって、湯気が白くたなびく。
誰もいない時間帯に入ると、音が消える。
波の音だけ、遠くに聞こえる。
ここは「映え」じゃない。
ただ、浸かる場所だ。
それだけで十分だ。
ウポポイ(民族共生象徴空間)|アイヌの世界に、静かに引き込まれた
2020年にオープンした国立施設。
正直、期待半分で行った。
国が作った施設って、なんか硬いイメージがあって。
でも、違った。
湖のほとりに建つ国立アイヌ民族博物館は、
展示の密度が尋常じゃない。
言語、食、儀礼、歌。
アイヌ文化がこれほど多様だったと、知らない。
外に出ると、ポロト湖が広がっている。
冬は湖面が凍る手前で、鉛色の水面が光を反射している。
入場料は大人1,200円。
2〜3時間は軽くいる。
閉館は17時(季節により変動)なので、午前中に入るのが正解だ。
温泉と組み合わせると、
体と頭、両方が満たされる旅になる。
白老の街歩きと地元食堂|シラオイ牛と、誰もいない商店街
白老駅を降りて、商店街をぶらぶら歩いた。
シャッターが閉まった店も多い。
でも、それが妙に落ち着く。
白老は「白老牛」の産地だ。
黒毛和牛のブランド牛で、
地元の精肉店では100グラム1,200円前後から買える。
駅近くの食堂で食べたランチが、忘れられない。
白老牛のすき焼き定食、1,800円。
肉が、溶けた。
甘みとうま味のバランスが、ちゃんと和牛だ。
冬の街歩きは寒い。
マイナス5度を下回る日もある。
でも、人が少ない分、なんでもゆっくり見られる。
観光客に媚びていない町の空気が、
むしろ心地よかった。
旅先に「生活感」を求めるなら、ここは正解だ。
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