稜線の向こうに、白い世界が広がっている。 標高2,230m。北海道最高峰・旭岳の隣に静かに立つ白雲岳。 メジャーな山ではない。 だからこそ、頂上に立った瞬間の静けさが、胸に刺さる。 雪と岩と空だけの場所。 ここに来る理由は、それだけで十分だ。
白雲岳のおすすめスポット
白雲岳山頂|風が強くて、泣きそうになった
登山口は旭岳ロープウェイ山頂駅(標高1,600m)から。
そこから白雲岳まで、コースタイムで約4〜5時間。
距離にして片道約10km。
決して楽な山ではない。
稜線に出た途端、風が変わった。
体感温度でマイナス15度はあった。
手袋を2枚重ねしていても、指先の感覚がなくなった。
頂上直下の岩場が、冬は特に手強い。
アイゼンがなければ、まず無理だ。
ピッケルも持っていってよかった。
そして山頂。
東大雪、十勝岳、遠くに阿寒の山並み。
360度、遮るものが何もない。
声を出す気にもなれない。
ただ、立っている。
それで十分だ。
旭岳ロープウェイ|ここで冬山に覚悟が決まる
麓の姿見駅から山頂駅まで、約10分。
ロープウェイを降りた瞬間、世界が変わる。
外に出た。
風速15m。
立っていられるか、ギリギリのライン。
「今日、本当に行くの?」と自分に問いかけた。
山頂駅には小さな展望台がある。
旭岳がドーンと目の前に現れる。
噴煙が上がっていて、迫力がすごい。
ここで引き返す人もいる。
それで全然いい。
装備チェックはここで最終確認。
アイゼン、ピッケル、ゴーグル、目出し帽。
全部使った。
全部必要だ。
ロープウェイは冬でも動いている。
8時台から運行しているので、早出が鉄則。
下山が遅れると最終便(16時半ごろ)に乗れなくなる。
それだけは絶対に避けたい。
白雲岳避難小屋|冬、ここに人はいない
夏であれば、白雲岳避難小屋に泊まれる。
コースタイムで山頂駅から約3時間半。
ここをベースに白雲岳を往復するルートが定番だ。
ただし、冬は別の話。
避難小屋は冬季閉鎖。
管理人もいない。
緊急時のビバーク用途にしか使えない。
冬に1泊2日で行くなら、テント泊が基本。
マイナス20度を下回る夜もある。
4シーズン対応のシュラフと、雪山テントは絶対条件。
ただ、その夜が忘れられない。
テントの外、星が異常にきれいだ。
人工の光がゼロの場所で見る星空は、街で見るものとは別物だ。
天の川が、本当に川みたいに見える。
翌朝、ご来光を見るために4時に起きた。
寒くて、眠くて、それでも起きてよかった。
山の朝は、人を裏切らない。
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