函館から車で約1時間。 山の奥へ奥へと進むと、急に現れる。 湯気と、静けさと、時間の止まったような集落。 知内温泉は、北海道でも指折りの古湯だ。 観光客向けに整備されていない、その感じがいい。 ただ、湯があって、山がある。それだけの場所。
知内温泉のおすすめスポット
知内温泉ユートピア和楽園|北海道最古の湯に、ひとり沈む
開湯は1絶句するほど古い。
1泊2食付きで1万円台前半から泊まれる。
そのコスパより、湯質に驚いた。
ナトリウム塩化物泉。
ぬるりとした感触が肌に残る。
加水なし、加温なし、源泉かけ流し。
湯船の底に茶色い湯花が舞っている。
内湯は古い木の梁が渡っていて、
ぼんやり見上げながら20分は浸かっている。
冬に来たのは正解だ。
露天は雪に囲まれていて、
空気が刺さるほど冷たいのに、湯だけが温かい。
そのギャップが、妙に気持ちよかった。
宿泊客以外も日帰り入浴できる。
料金は600円。
午前10時から午後9時まで。
混んでいる時間帯に当たったことがない。
知内川沿いの雪道散策|温泉街ではなく、ただの山道がある
温泉の外に出ると、川の音だけが聞こえる。
知内川が、すぐそこを流れている。
整備された遊歩道、ではない。
ただの雪道が、川沿いに続いている。
長靴か、しっかりした冬靴が必要だ。
歩き始めて5分で、誰とも会わなくなった。
足元の雪がきゅっきゅと鳴る。
カラスが1羽、遠くで鳴いた。
20分ほど歩いたところで引き返した。
理由は特にない。
ただ、もう十分だ。
観光スポットと呼べるものは何もない。
それでも、この川沿いの時間が
この旅でいちばん印象に残っている。
冬の北海道の静けさを、
肌で感じたい人に向いている場所だ。
知内町市街|松前街道の宿場町の面影を探す
温泉から車で15分ほど下ると、知内の市街地に出る。
コンビニが1軒、スーパーが1軒。
それだけの町だ。
江差や松前に向かう旧街道沿いの町で、
昔は宿場として栄えたと聞いた。
今は静かすぎるほど静かだ。
歩いていて目に入ったのは、
古い木造の建物と、錆びた看板。
廃業した商店の名残が、あちこちにある。
地元の食堂でラーメンを食べた。
醤油ラーメン、750円。
観光客向けではない、普通の1杯。
それが、ちょうどよかった。
派手なものは何もない。
でも、こういう町に来ると
旅をしているという実感がある。
函館ナンバーの軽トラが
ゆっくり通り過ぎた。
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知内温泉への行き方
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