札幌市南区に、こんな山があったのか。 街から車で30分も走れば、別世界に入り込む。 標高は低い。でも冬の硬石山は、想像よりずっと本気だ。 トレースのない雪面、静かすぎる稜線、遠くに見える札幌の街並み。 誰かに教えたいような、でも教えたくないような場所だ。
硬石山のおすすめスポット
硬石山|雪に埋まった登山口で、ひとり立ち尽くした
登山口にたどり着くまでが、すでに冒険だ。
南区石山の住宅街を抜け、採石場の脇を歩く。
アスファルトが終わると、いきなり雪道になる。
トレースは薄く、先行者は1人か2人といった感じ。
標高は547メートル。数字だけ見れば軽い山だ。
でも積雪期は別物。膝まで潜ることもある。
アイゼンよりスノーシューが正直向いている。
チェーンスパイクで登ったが、下りで何度か滑った。
所要時間は往復で2時間半から3時間ほど。
途中、視界がひらける場所がある。
樹林帯を抜けた瞬間、突然札幌の街が見える。
思わず足が止まった。
あの景色を見るためだけに、また来てもいい。
山頂からの眺め|札幌が、手のひらサイズに見える
山頂は広くない。
ベンチもない。標識が一本あるだけ。
でもそこから見える景色が、全部持っていく。
晴れた冬の日、石狩平野が白く広がっている。
札幌ドームが小さく見える。
遠くには樽前山のシルエットも確認できる。
風が強い日は体感温度がマイナス15度以下になる。
手袋は必ず二重にした方がいい。
スマホのバッテリーも、寒さで一気に減る。
山頂で食べたカップラーメン、最高だ。
湯を沸かすのに少し時間がかかったが、それも含めて好きだ。
人が少ないから、静かに食べられる。
それが一番の贅沢だ。
下山後、足が笑っている。
低山をなめてはいけない。冬は特に。
下山後の石山温泉|冷えた体を、ここで終わらせる
硬石山から車で10分も走れば、石山温泉エリアに入る。
日帰り入浴できる施設がいくつかある。
この動線が、冬登山の正解だ。
登山で濡れた靴下、汗で冷えたベースレイヤー。
そのまま帰ったら後悔する。
温泉に入るために登ったとも言える。
石山温泉は単純温泉系が多く、肌当たりがやさしい。
料金は施設によって異なるが、500円台から入れるところもある。
浴場から窓の外を見ると、雪が積もった木々が見える。
さっきまであの山にいたと思うと、不思議な気持ちになった。
帰り道、日が暮れかけている。
空がオレンジとグレーの間の色になっている。
硬石山が遠くに見える。
低い山だけど、ちゃんとそこにいた。
モデルコース
硬石山への行き方
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