北海道の内陸に、ひっそりと湯が湧いている。 秩父別温泉は、観光地らしい賑わいとは無縁の場所だ。 雪原に囲まれた小さな町。 そこに、体の芯まで温まる湯がある。 派手さは何もない。 でも、それがいい。
秩父別温泉のおすすめスポット
ちっぷべつ温泉ビューパーク|雪景色の中に沈む、静かな夜
日が暮れる前に到着した。
外気温はマイナス12度。
露天風呂に出た瞬間、眼前に広がる雪原に息を飲んだ。
ここの露天風呂は広い。
仕切りもなく、空がまるごと見える。
冬の北海道の空は暗くて深い。
星が出ている。
湯の温度は42度前後。
塩化物泉で、じわじわと体が温まる感じ。
湯上がりに汗が引かない。
それくらい、芯まで入ってくる湯だ。
内湯も悪くない。
窓の外は一面の白い畑。
ほかに客は2人しかいない。
貸し切りに近い静けさだ。
日帰り入浴は500円。
午前10時から午後9時まで。
この値段で、この景色は反則だ。
秩父別町の冬の街並み|人が少ない。それが、ここの正解
温泉から出て、少し歩いてみた。
午後4時。
もう空が暗くなり始めている。
町の中心部は、本当に小さい。
人口は約2,000人ほどの町だ。
スーパーが1軒、コンビニが1軒。
それで、だいたい事足りる。
驚いたのは、雪のきれいさだ。
除雪が行き届いていて、道は歩きやすい。
でも、足元には粉雪がうっすら積もっている。
その感触が、妙に気持ちよかった。
街灯の明かりが雪に反射して、夕暮れがオレンジ色に光っている。
わざわざ写真を撮るような「映え」はない。
でも、この空気は写真に撮れない。
観光客がいない場所には、観光客向けに作られていない景色がある。
ここはそういう町だ。
道の駅 鐘のなるまち・ちっぷべつ|朝イチに寄る価値がある場所
翌朝、チェックアウト前に立ち寄った。
開館は午前9時。
地元の野菜や加工品が並んでいる。
目に入ったのは、地元産のかぼちゃを使ったジャム。
1瓶450円。
味見させてもらったら、甘さが上品だ。
迷わず2個買った。
ここには小さな食堂も併設されている。
ランチ営業のみだが、地元食材を使った定食が食べられる。
価格は800円前後。
派手なメニューはない。
でも、素材が正直に出ていておいしかった。
観光地の土産物屋と違う。
地元の人が普通に使っている場所だ。
だから、棚に並んでいるものが、嘘をついていない。
旅の最後に寄る道の駅としては、ここは正解だ。
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秩父別温泉への行き方
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