地図で見つけたとき、正直「こんな場所に温泉があるのか」。 北海道・今金町の山の中。 美利河ダムのすぐそば。 人里から離れたその場所に、こっそり湯けむりが立ちのぼっている。 冬に来て、正解だ。 雪に埋もれた森と、熱い湯と、静寂。 それだけで、もう十分だ。
美利河温泉のおすすめスポット
美利河温泉|雪の中に、ひっそりと湯けむりが立つ
国道からダムへ向かう道を走ると、突然現れる。
小さな温泉施設。
派手な看板も、土産物屋もない。
泉質はナトリウム炭酸水素塩泉。
いわゆる「美肌の湯」と呼ばれるタイプだ。
でも、肌がどうとかより、ただ浸かっていたかった。
内湯の窓の外に、雪が積もった木々が見える。
お湯の温度は42度くらい。
熱すぎず、長く入っていられる。
平日の午前中に行ったら、先客が2人だけだ。
無言で湯に浸かって、ぼんやりする時間。
都会では絶対に手に入らない感覚だ。
日帰り入浴は大人400円。
この値段で、この静けさが買えるなんて、反則に近い。
シャンプーや石けんは備え付けあり。
タオルは持参したほうがいい。
手ぶらで来た場合は、フロントで購入できる。
美利河ダム・ピリカ湖|冬の湖は、息を呑む静けさだ
温泉の近くに、美利河ダムがある。
そこに広がるのがピリカ湖だ。
冬に訪れると、湖面が凍っている。
白と灰色と、青みがかった氷の色。
風もなく、音もなく、ただ広大な静寂があった。
展望スポットまで歩いてみた。
雪がふかふかで、長靴じゃないとキツい。
その日の気温はマイナス8度。
息を吸うと肺が冷える、あの感じ。
でも景色が、全部帳消しにした。
ダム建設の歴史を伝える「ピリカ遺跡保存館」も近くにある。
無料で入れる小さな施設だけど、展示の密度が濃い。
この一帯がアイヌの人々の生活の場だったことが、静かに伝わってくる。
観光地然としていない分、ちゃんと向き合える気がした。
今金町の食卓|じゃがいもと豚肉の、飾らないうまさ
美利河温泉から車で30分ほど走ると、今金町の中心部に出る。
小さな町だけど、食材が本気だ。
今金町はじゃがいも「今金男爵」の産地として知られている。
ホクホクで、甘みが強い。
道の駅「今金町ピリカ」で買ったじゃがいもを、宿の電子レンジで温めて食べた。
それだけで満足してしまった。
ランチは町内の食堂へ。
豚丼が850円。
肉が厚くて、タレが甘辛くて、ご飯が進む。
北海道らしいボリュームだ。
道の駅の直売所は、地元の農家が出している野菜が並ぶ。
白菜1玉150円。
キャベツも安い。
本州に持って帰りたくなるけど、飛行機だと断念するやつだ。
観光地の「映えるご飯」より、地元の人が日常的に食べているものに当たったときのほうが、旅の満足度が高い。
ここは、そういう町だ。
モデルコース
美利河温泉への行き方
HUB CITY
札幌(拠点都市)から行ける旅先を見る →