北海道

遠音別岳

自然絶景

知床半島の奥地に、その山はある。 標高1331m。アクセスも整備もほとんどない。 それでも冬になると、どうしても行きたくなる。 理由は簡単だ。 誰も踏んでいない雪原と、地平線まで続く白い世界が、ここにしかないから。

Best Season 12月〜3月が冬山の本番。 2月が雪質・視界ともに最高だ。 ただし気温マイナス20度以下も珍しくない。 覚悟と準備だけは夏山の3倍で来てほしい。

遠音別岳のおすすめスポット

01

遠音別岳|誰も来ない、だから本物の静寂がある

登山口に着いたのは朝6時。

気温はマイナス18度だ。

車から降りた瞬間、肺に刺さるような冷気が来る。

それが最初の洗礼だ。

ルートは明確ではない。

GPSと地形図を交互に見ながら進む。

トレースはゼロ。

完全な処女雪の中を歩く感覚は、少し怖くて、少し気持ちいい。

稜線に出たのは出発から約4時間後。

そこで、言葉を失った。

知床の山並みが全部見える。

羅臼岳、硫黄山、国後島まで。

空の青と雪の白だけの世界が、360度広がっている。

こういう景色のために、重い荷物を背負って来たんだ。

コンビニ飯のおにぎりが、山頂で食べると異常においしい。

それも含めて、遠音別岳だ。

■ 遠音別岳 住所:北海道斜里郡斜里町(知床半島・羅臼側) 標高:1331m 入山料:無料 ※冬季は積雪3m超。スノーシューまたはワカン必須 ※登山届は必ず提出。羅臼ビジターセンターで確認可
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02

アプローチルート|林道の先に、別の時間が流れている

冬の遠音別岳に向かうには、羅臼側からが現実的だ。

国道335号を走り、途中から林道へ入る。

除雪は一切されていない。

4WDのスタッドレスでも、油断するとはまる。

林道を歩き始めると、最初の1時間はひたすら樹林帯だ。

風がなく、雪が落ちてくる音だけが聞こえる。

静かすぎて、自分の呼吸が大きく聞こえる。

途中でキツネの足跡を見つけた。

朝早く、ここを歩いたらしい。

そういう発見が、山を歩く理由のひとつだ。

樹林帯を抜けると視界が一気に開ける。

標高900mあたりから、景色が本番になる。

ここまで来るのにかかる時間は約3時間。

体力的には中級レベルだが、道迷いリスクが高い。

単独行は避けたほうがいい。

冬山経験者と一緒が絶対条件だ。

■ アクセス 起点:羅臼市街地から車で約25分(冬季は林道手前で駐車) 駐車スペース:林道入口付近に3〜4台分 最寄りのガソリンスタンド:羅臼市街(早朝は閉まっている場合あり) ※前夜に満タン給油を推奨
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03

羅臼の宿と温泉|体の芯まで冷えた後は、ここしかない

下山したのは午後3時過ぎだ。

足がガクガクしている。

真っ先に向かったのは羅臼温泉だ。

熊の湯は地元の人が管理する露天風呂だ。

無料で入れる。

ph値が高く、肌がきしきしするほどのアルカリ泉だ。

温度は熱め、だいたい45度前後。

冷えた体に一気に効く。

宿は羅臼市街に数軒ある。

1泊2食付きで8000〜12000円程度。

夕食にほっけや毛ガニが出る宿もある。

冬の北海道の海の幸は本当においしい。

夜、宿の窓から空を見た。

星がありえないくらい多かった。

光害がほぼゼロの場所だから、天の川が普通に見える。

遠音別岳の山頂と、この星空と、熊の湯。

3つそろって、やっと遠音別岳の旅が完成する気がした。

■ 熊の湯 住所:北海道目梨郡羅臼町湯ノ沢町 料金:無料(寸志) 営業時間:6:00〜20:00(季節変動あり) ※石鹸・シャンプー使用不可 ※熱めのお湯に慣れていない方は要注意
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モデルコース

Day Trip 5:30 羅臼発 → 6:00 林道入口 → 10:00 山頂(4h) → 14:00 下山 → 15:00 熊の湯 → 16:30 帰路
1 Night 1日目:羅臼前泊・装備確認 → 2日目:5:30入山→山頂→14:00下山→熊の湯→宿で夕食(毛ガニ)→夜は星空観察。日没が早い冬は時間管理が命綱。
Travel Tips 冬の遠音別岳は完全なバックカントリーだ。 スノーシューは必須。 レイヤリングは過剰なくらいでいい。 手袋は2枚重ね。 モバイルバッテリーは寒さで死ぬので、必ず胸ポケットへ。 天気予報は前日夜と当日朝、2回確認する。

遠音別岳への行き方

ICカード利用可
Access Time
東京から 約11時間16分
水戸から 約12時間1分
前橋から 約12時間16分
高崎から 約12時間16分
甲府から 約12時間46分
備考 バス

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遠音別岳へは札幌から日帰りがおすすめ

近隣の温泉地や市街地に宿が集まる。


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