北海道

野塚岳

自然絶景

道央自動車道を降りて、ひたすら南へ走る。 人もコンビニも、どんどん消えていく。 たどり着いた先に、野塚岳がある。 標高1353m。日高山脈の南端に近い、地味な存在に見えて、 冬のその山は、息をのむほど静かで、白かった。

Best Season 12月下旬〜3月が雪山の醍醐味を味わえる時期。 晴天率が比較的高い2月が狙い目。 雪が締まっていて歩きやすく、空気の透明度も高い。

野塚岳のおすすめスポット

01

野塚岳登山口|ここから先、文明の音が消える

登山口に着いたのは朝6時半。

気温はマイナス12度だ。

車から出た瞬間、空気が顔に刺さる。

痛い。でも、清潔な痛さだ。

駐車スペースは4〜5台がやっと。

ほかに人はいない。

トレースも、昨日の雪に埋まっている。

ここから頂上まで、約4.5km。

コースタイムは登り3時間半ほど。

雪が深い日は、それ以上かかる。

準備に20分かけた。

スノーシューを付けて、ポールを出して、

アウターを確認して、やっと一歩を踏み出す。

その一歩が、妙に重くて、嬉しかった。

最初の樹林帯は風がない。

足が雪にめり込む音だけが続く。

この静けさが、野塚岳の本質だ。

■ 野塚岳登山口 住所:北海道幌泉郡えりも町野塚付近 料金:無料 駐車場:4〜5台(無料) 冬季はアクセス路の積雪・凍結に注意。 4WD・スタッドレス必須。
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02

稜線手前の急登|膝まで埋まる雪と、空の青さ

樹林帯を抜けると、風景が変わった。

視界が開けた。

日高の山並みが、横一列に並んでいる。

その白さが、朝の光を跳ね返している。

足元は一変して急傾斜。

スノーシューの爪を蹴り込みながら、

一歩一歩、高度を稼ぐ。

息が切れる。足が重い。

でも止まれない。

なぜかといえば、振り返るたびに景色が変わるから。

えりも岬方面の海が、遠くに光っている。

あの水平線は太平洋だ。

それが分かった瞬間、少し笑ってしまった。

急登区間は標高差にして約250m。

時間にして1時間ちょっと。

この区間が核心だ。

雪が締まっていればアイゼンが効く。

パウダーの日はスノーシューでも踏ん張れない。

天候と雪質を読んで、装備を選ぶこと。

それが野塚岳を登るうえで一番大事だ。

■ 稜線直下の急登区間 標高差:約250m 所要時間目安:登り1〜1.5時間(雪質による) 装備:スノーシューまたは12本爪アイゼン+ピッケル推奨 風が強い日はホワイトアウトに注意。 無理な場合は引き返す判断を。
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03

野塚岳山頂|1353m、誰もいない白い世界

山頂に着いたのは10時15分。

登山口から3時間45分かかった。

360度、遮るものがない。

北に日高山脈の稜線。

南にえりもの海。

東に十勝平野の白い広がり。

西には、何もない空。

風は強かった。

体感気温はおそらくマイナス20度を超えている。

手袋を外したら、5秒で指が痛くなった。

それでも、山頂に10分以上いた。

標識は小さくて、雪に半分埋まっている。

それがかえって、よかった。

飾り気がない。

この山のことが、好きになった。

下山は2時間ちょうど。

駐車場に戻ったのは12時20分。

誰かの車が1台、増えている。

今日、同じ景色を見る人がいる。

そう思ったら、少し嬉しかった。

■ 野塚岳山頂 標高:1353m 登山口からの距離:約4.5km コースタイム:登り3〜4時間、下り2〜2.5時間 山頂は風が強く、防寒・防風装備必須。 冬季の単独行は避けること推奨。
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モデルコース

Day Trip 6:30 登山口発 → 10:15 山頂着 → 10:25 下山開始 → 12:30 下山完了。 午後はえりも岬(車で約40分)へ。風の強さに驚く。
1 Night 1日目:浦河または様似に前泊。夕食は地元の馬刺しを食べる。 2日目:早朝6:30に登山口へ。山頂往復後、えりも岬を経由して帰路へ。 宿泊費:素泊まり4000円〜。予約は必須。
Travel Tips 冬の野塚岳は完全な冬山装備が必要。 スノーシュー・アイゼン・ピッケル・ビーコンを揃えること。 天気予報は前日夜と当日朝に2回確認する。 北海道の山の天候は、読めないことがある。 「なんとかなる」は通じない山だ。

野塚岳への行き方

ICカード利用可
Access Time
東京から 約8時間55分
水戸から 約9時間40分
前橋から 約9時間55分
高崎から 約9時間55分
甲府から 約10時間25分
備考 バス

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