北海道

隈根尻山

自然絶景

雪が降り積もった稜線に、足跡ひとつない白がつづく。 北海道・芦別市にある隈根尻山(くまねしりやま)は、標高1,016mの里山だ。 けれど「里山」という言葉では、ぜんぜん足りない。 厳冬期、スノーシューで踏み入ったその先に、北海道らしさが凝縮された世界が広がっている。

Best Season 1月〜3月の厳冬期が圧巻。 特に2月は雪質が最もよく、晴天率も比較的高い。 夏は熊の目撃情報があるため、鈴と熊スプレーを忘れずに。

隈根尻山のおすすめスポット

01

隈根尻山・登山口|静寂の入口に立つと、街の音が消えた

国道452号線から林道へ折れる。

そこからがもう、別の世界だ。

冬の登山口に着いたのは朝7時半。

気温はマイナス12度。

吐く息が白く固まって、すぐ消えた。

駐車スペースは10台ほど。

平日だったからか、他の車は2台だけだ。

準備している間も、音がない。

風もない。

ただ、雪が積もった木々がそこにある。

スノーシューを装着して、踏み出した最初の一歩。

ふかふかの新雪に沈む感触が、なんとも言えない。

夏道は整備された登山道だが、冬はトレースがあるかどうか次第。

この日は前日に誰かが入ったらしく、薄くルートが残っている。

それでも膝まで埋まる場所が何度かある。

そのたびに「ここまで来たんだ」。

登山口からすでに、来てよかった。

■ 隈根尻山 登山口 住所:北海道芦別市周辺(国道452号線から林道へ) 料金:無料 駐車場:10台程度(無料) 冬季は林道が除雪されない場合あり。事前に芦別市観光協会へ確認を。
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02

稜線ルート|白い尾根を歩くと、空が近くなった

登り始めて約2時間。

樹林帯を抜けると、急に視界が開ける。

その瞬間、声が出た。

思わず立ち止まった。

白い尾根が、どこまでも続いている。

左手には芦別岳。

右には夕張山地の稜線。

眼下には芦別の市街地が小さく見える。

風が出てきた。

マイナス15度の体感温度に、フードを深くかぶる。

それでも歩みを止めたくない。

雪原には動物の足跡がいくつか走っている。

キツネか、タヌキか。

ここで生きているものがいる、という事実が、嬉しかった。

稜線歩きは約40分。

アイゼンとスノーシューを使い分けながら進む。

雪質によってどちらが快適か変わるので、両方持っていくと安心だ。

風が強い日は、この稜線が核心部になる。

天気予報は前日の夜に必ずチェックしてほしい。

晴れた日の稜線は、それだけで報われる。

■ 稜線ルート(冬季) 登山口から稜線まで:約2時間 標高差:約650m 装備:スノーシュー・アイゼン・ピッケル(状況による) コースタイム(往復):4〜5時間 ※単独入山時はGPS・ビーコン推奨
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03

山頂(標高1,016m)|誰もいない頂上で、北海道の広さを知った

山頂に着いたのは10時20分。

登山口を出てから約2時間50分。

誰もいない。

ただ、360度の白と青があった。

北には夕張岳。

南には日高山脈の連なり。

晴れた日には、遠く大雪山系まで見えるという。

この日は雲が少し多かったが、それでも十分すぎた。

山頂標識は雪に半分埋まっている。

それを掘り出して、写真を撮る。

この小さな儀式が、なんか好きだ。

おにぎりを2個食べた。

凍りかけていたけど、旨かった。

コーヒーを魔法瓶から注いで、しばらく黙って座っている。

風が止んだ瞬間、完全な静寂が来た。

北海道の山の静けさは、本州の山とは種類が違う。

もっと、原始的な静けさだ。

30分ほど山頂に滞在して、来た道を戻り始めた。

下山は1時間40分。

登山口に戻った時、全身から力が抜けた。

いい疲れだ。

■ 隈根尻山 山頂 標高:1,016m 山頂からの展望:夕張岳・芦別岳・日高山脈方面 山頂滞在の目安:風次第(強風時は10分以内を推奨) 下山コースタイム:約1時間40分 最寄りの温泉:芦別温泉(下山後約20分)
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モデルコース

Day Trip 7:30 登山口出発 → 10:20 山頂(昼食・休憩30分)→ 12:30 下山→ 13:30 芦別温泉で身体を温める→ 15:00 帰路
1 Night 1日目:札幌発・芦別市内泊(夕食は炭鉄港の炭鍋を食べたい)。2日目:早朝7:00出発で隈根尻山日帰り登山→下山後、芦別温泉→道の駅で土産を買って帰路。余裕があれば夕張岳方面も視野に。
Travel Tips 冬の入山は必ず2人以上で。 登山届は芦別警察署に提出を。 スノーシューはレンタルが芦別市内で借りられる(要事前確認)。 駐車場から林道が凍結していることが多い。 四駆・スタッドレスは必須だ。

隈根尻山への行き方

ICカード利用可
Access Time
東京から 約9時間49分
水戸から 約10時間34分
前橋から 約10時間49分
高崎から 約10時間49分
名古屋から 約11時間6分
備考 バス

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隈根尻山へは札幌から日帰りがおすすめ

近隣の温泉地や市街地に宿が集まる。


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