鳥居をくぐった瞬間、空気が変わった。 北海道・乙部町にひっそりと立つ飯生神社。 観光地らしい喧騒は、ここにはない。 木々に囲まれた参道を歩いていくと、なぜか胸の奥がしんとする。 そんな静けさが、ここにはある。
飯生神社のおすすめスポット
飯生神社|杉並木の奥に、時間が止まっている
参道に足を踏み入れると、空気がひんやりと変わる。
両側にそびえる杉の木は、樹齢何百年というものもある。
上を見上げると、枝葉が空をほぼ覆い尽くしている。
真夏でも、ここだけは涼しかった。
境内まで歩いて5分ほど。
距離は短いのに、なぜか遠くへ来た気がした。
本殿は木造で、飾り気がない。
それがかえって、古さの重みを感じさせた。
創建は江戸時代とも伝わる。
北海道でそれほど古い神社は、そう多くない。
参拝者はほとんどいない。
静寂の中に、鳥の声だけが響いている。
誰かと来るより、ひとりで来たい場所だ。
神社周辺の自然|森ごと、神域になっている
飯生神社は、神社単体というより森ごと神聖な場所だ。
境内を囲む木々は手つかずで、どこか原始的な雰囲気がある。
参道脇には小さな沢が流れている。
水の音が、静けさをさらに際立たせる。
苔むした岩も多く、カメラを向けたくなる場所が次々と出てきた。
乙部町自体が自然豊かな町で、海も山もすぐ近くにある。
神社から車で15分ほど走ると、日本海が見える海岸に出た。
同じ町の中で、森と海を両方感じられる。
それが乙部町の面白さだと実感した。
朝9時ごろに訪れたら、光が木漏れ日になって差し込んできる。
写真を撮るなら、午前中がいい。
あの光の角度は、午後には出ない。
乙部町の立ち寄りどころ|神社の帰り道で見つけた景色
神社を出た後、せっかくだからと海沿いの道を走った。
乙部町の海岸線は、ゴツゴツした岩場が続く荒々しい景観だ。
観光整備はほぼされていない。
それが正直、清々しかった。
町中には小さな食堂が数軒ある。
昼に入った定食屋では、ホッケの開きと地元産の米が出てきた。
800円だ。
シンプルなのに、妙においしかった。
乙部町は、ひとことで言えば「素のままの北海道」だ。
整えられていない。
だから本物がある。
函館から車で約1時間30分。
日帰りで十分に来られる距離だが、急いで帰るのがもったいなくなった。
帰り道、バックミラーに見えた山の稜線が、やけにきれいだ。
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飯生神社への行き方
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