標高1,342m。 北海道の道央、倶知安町と共和町の境に立つ山。 オサッペヌプリという名前を初めて聞いたとき、 どこか呪文みたいだ。 アイヌ語で「川下りをする沢」という意味らしい。 冬、この山はまるで別の星になる。 樹氷と雪原と、誰にも踏まれていない白が広がっている。
オサッペヌプリのおすすめスポット
オサッペヌプリ冬登山|誰も踏んでいない雪の上に、最初に足を置く朝
朝7時、気温はマイナス14度だ。
登山口に着いたとき、先行者のトレースはゼロ。
スノーシューを履いて、自分で道をつくっていく感覚。
これが冬山の本質だ。
樹林帯を抜けると、空が広くなる。
ニセコ連峰が横に並んで見えてくる。
羊蹄山は雲の上に顔を出している。
山頂まで約3〜4時間。
コースタイムより時間がかかってもいい山だ。
眺めが良すぎて、足が止まる。
頂上で食べたカップ麺が異常においしかった。
風は強い。体感温度はもっと下がる。
防寒装備は絶対に妥協しないこと。
それだけは声を大にして言いたい。
この山を知っている人は、まだそんなに多くない。
だからこそ、静かで、深くて、自分だけの時間がある。
そういう山が、ここにある。
山頂からの360度|ニセコ、羊蹄山、積丹岳が一列に並ぶ瞬間
山頂に立ったのは、午前11時ごろだ。
風が止んだ、わずか10分間。
その10分が、全部を報いてくれた。
右に羊蹄山。
左にニセコアンヌプリ。
遠く積丹の山々。
晴れた日は、海まで見える。
ここまで来る人が少ない分、山頂は静かだ。
自分の呼吸と風の音しか聞こえない。
標高1,342m。
数字だけ見ると地味に聞こえるだ。
でも冬のここからの景色は、数字を超えてくる。
雪の稜線が光を反射して、白くまぶしい。
目を細めながら、ずっと見ている。
カメラを構えることを忘れるくらい。
「来てよかった」という言葉が、
頭の中で何度もリピートした。
そういう場所が、ここにある。
下山後の倶知安・ニセコエリア|汗と疲れを洗い流す、温泉と飯
下山後、体が冷えきっている。
登山口から車で約30分、ニセコエリアへ向かった。
ニセコには温泉がある。
「ニセコ昆布温泉 鯉川温泉旅館」は、
日帰り入浴が大人700円(2024年時点)。
湯は濁り湯で、ぬるっとしていて肌に残る。
山で固まった筋肉が、ゆっくりほぐれていく。
夕食は倶知安の町に降りた。
地元のそば屋で、ざるそばと豚丼を頼んだ。
北海道の豚肉は、やっぱり甘い。
疲れた体に沁みた。
ニセコエリアは外国人旅行者で混んでいることが多い。
でも倶知安の市街地は、まだ静かなところが多い。
ローカルな食堂に入ると、地元のおじさんたちが話しかけてくる。
その感じが、好きだ。
山と温泉と飯。
北海道の旅の黄金パターンが、ここに全部揃っている。
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オサッペヌプリへの行き方
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