氷点下の空気の中、湯気がもわっと立ち上る。 空を見上げると、満天の星。 そしてたまに、緑の光が流れる。 オーロラ温泉は、そういう場所だ。 北海道・陸別町の奥地にある小さな温泉。 わざわざ来なければ、一生知らないままだっただ。 でも一度来たら、忘れられなくなる。
オーロラ温泉のおすすめスポット
オーロラ温泉|湯の中から、空を待つ夜
たどり着くまでが長い。
帯広から車で約2時間。
途中から街灯がなくなって、道が暗くなる。
それでも進む。
駐車場に着いた瞬間、空気が違うとわかった。
ピリッとした冷たさ。
マイナス15度。
露天風呂は小さい。
4、5人入ればいっぱい。
木の囲いの隙間から、空が見える。
その空が、とにかく広い。
20時を過ぎた頃だ。
湯につかりながらふと空を見たら、うっすら緑の光が動いている。
声を出せない。
ただじっと、見ている。
オーロラが出るかどうかは運次第。
出なくても、この星空だけで来た価値はある。
内湯もあって、温度は42度前後。
かなりしっかり温まる泉質で、冬に来るのが正解だ。
銀河の森天文台|望遠鏡の先に、宇宙があった
温泉の敷地内に、天文台がある。
小さいけど、本格的だ。
直径115cmの望遠鏡で、係の人が星を見せてくれる。
所要時間は約45分。
料金は800円。
土星の輪がはっきり見えた時、隣の知らないおじさんと思わず顔を見合わせた。
「本物だ」って、二人で言った。
陸別町は「日本一寒い町」として知られている。
その分、空気が澄んでいる。
光害がほぼゼロ。
だから星が、信じられないほどきれいに見える。
天文台の見学は完全予約制。
前日までに電話かネットで押さえておく必要がある。
飛び込みで行っても見られないので注意。
温泉とセットで来ることをおすすめする。
陸別町の街歩き|「日本一寒い町」で食べる、ラーメン
昼間の陸別町をぶらっと歩いた。
人口は約2,200人。
静かだ。
とにかく静かだ。
気温計が町のあちこちにある。
この日はマイナス18度を示している。
スマホの画面が、外に出た瞬間に固まった。
昼ごはんは駅前の食堂へ。
地元の人に混じって、みそラーメンを食べた。
750円。
寒い屋外から入る温かい店内の安心感は、言葉にならない。
帰り際、商店のおじさんに話しかけられた。
「夜は来たの?」と聞かれた。
「オーロラ見ました」と答えたら、嬉しそうに笑った。
町の人が、この空を誇りにしているのが伝わった。
観光地然としていないのが、むしろいい。
来る人を選ぶ場所だ。
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オーロラ温泉への行き方
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