北海道

カムイエクウチカウシ山

自然絶景

アイヌ語で「熊が転げ落ちる山」。 その名前を聞いた瞬間、行くしかない。 北海道の日高山脈の奥深く、標高1979m。 冬になれば雪崩リスクが跳ね上がり、 夏でも簡単には許してくれない山だ。 それでも人を引き寄せる。 あの稜線の鋭さと、空の近さは、ほかでは味わえない。

Best Season 残雪期(5〜6月)が比較的安定していて人気。 冬の厳冬期は技術・装備ともに最上級が求められる。 夏の沢沿いルートも魅力的だが増水に注意。

カムイエクウチカウシ山のおすすめスポット

01

カムイエクウチカウシ山|熊の山は、想像の3倍、険しかった

八の沢カールを目指して歩き始めたのは、朝5時だ。

ヘッドライトの光だけを頼りに林道を進む。

静寂というより、圧迫感に近い空気。

沢沿いのルートは何度も渡渉がある。

冬季は凍結していて、アイゼンなしでは話にならない。

実際、ルート上で3回ほど足を止めて装備を確認した。

八の沢カールに着いたのは出発から約7時間後。

標高1500m付近で見上げると、山頂への稜線が剥き出しになっている。

岩と雪と空だけの世界。

ほかの登山者は誰もいない。

山頂に立った瞬間、言葉が出ない。

日高の山々が折り重なって、どこまでも続いている。

ここまで来た疲労感と、その景色の落差がすごかった。

泣くか。本当に。

■ カムイエクウチカウシ山 住所:北海道日高郡中札内村・日高町にまたがる 登山口:八の沢出合(中札内村側) 標高:1979m 入山届:必須(北海道警察に提出) 料金:無料 ※ガイドなし単独入山は上級者のみ。ヒグマ出没エリアのため熊スプレー必携。冬期は積雪・雪崩に要注意
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02

アプローチの林道|この道を歩くだけで、半分消耗する

登山口へのアクセスがまず試練だ。

ナビが途中で沈黙する林道を、約2時間歩いた。

車は林道ゲート手前に止めるしかない。

そこから登山口まで、さらに徒歩で距離を稼ぐ。

冬は雪に埋もれた林道をラッセルしながら進む区間もある。

体力の消耗が想定より早かった。

スタート前に食料と水の計算を見直すことを、強くすすめる。

ただ、この林道が悪いことばかりでもない。

エゾシカが3頭、目の前を横切った。

川の音が絶えず聞こえている。

空気の密度が、街とは全然違った。

歩き始めて2時間、本格的な登山道に入る瞬間、

スイッチが入る感覚があった。

ここから先は、本気の山だ。

そう思った。

■ アクセス情報 最寄りIC:帯広IC(約60km) 駐車場:林道ゲート手前(無料・数台分) ゲートから登山口まで:徒歩約1〜2時間 公共交通:実質困難。レンタカー推奨 ※林道状況は事前に中札内村役場や山岳会に確認推奨
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03

冬の八の沢カール|雪と岩と静けさだけがある場所

八の沢カールは、別名「カムエクのベースキャンプ地」とも呼ばれている。

テントを張るなら、ここが最終拠点になる。

冬のカールは、音がない。

風もなく、鳥もいない。

雪が全部吸収してしまうのか、

自分の呼吸と足音だけが聞こえる。

テントの外に出ると、満天の星だ。

帯広方面の光がうっすら見えた以外、

人工の光は何もない。

こんなに暗い空、久しぶりに見た。

朝4時に起きてアタック開始。

気温はマイナス15℃を下回っている。

指が痛くなるのが早く、手袋を2枚重ねにした。

それでも、稜線に出た瞬間に日が差し始めた。

オレンジと白の世界。

これを見るために来た。

■ 幕営(テント泊)について 幕営適地:八の沢カール付近 水場:沢水(冬期は雪を溶かす) 携帯トイレ:必携(持ち帰りが原則) 天気予報:tenki.jp登山天気・SCW推奨 冬季日帰り山頂アタックは体力・技術ともに上級者向け。最低1泊2日の行程を想定すること
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モデルコース

Day Trip 【健脚・上級者向け】4時前出発→林道歩き2h→八の沢登山口→カール→山頂→下山→日没前撤収。体力・装備・天候が揃った日限定。
1 Night 【1泊2日】1日目:林道ゲート4時出発→八の沢カール着13時頃→幕営・体力温存。2日目:4時アタック開始→山頂→下山→16時頃ゲート着。前日入りの前泊が理想。
Travel Tips 熊スプレーと笛は必ず持つ。 ヒグマの痕跡を実際に複数見た。 入山届は北海道警察のオンラインフォームで出せる。 林道状況は直前に必ず確認。 単独入山は経験豊富な人でも慎重に。

カムイエクウチカウシ山への行き方

ICカード利用可
Access Time
東京から 約9時間9分
水戸から 約9時間54分
前橋から 約10時間9分
高崎から 約10時間9分
甲府から 約10時間39分
備考 バス

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カムイエクウチカウシ山へは札幌から日帰りがおすすめ

近隣の温泉地や市街地に宿が集まる。


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