ピラトコミ山の風景
北海道

ピラトコミ山

自然絶景

地図で見ると、ただの点。 でも実際に立つと、北海道の広さを全身で受け取る場所だ。 ピラトコミ山。 標高1,631m。 道東の果て、阿寒の奥にひっそりとある。 冬に来ると、音が消える。 風と雪だけが残る。 そういう山が、まだ北海道にはある。

Best Season 1月〜2月が雪質のピーク。 樹氷と無音の稜線を体験するなら厳冬期がいい。 ただし難易度も最高になる。 経験者と行くこと。

ピラトコミ山のおすすめスポット

01

ピラトコミ山登山口|夜明け前に靴紐を結ぶ

出発は朝5時半だ。

気温マイナス14度。

車のドアを開けた瞬間、空気が顔に刺さる。

登山口には誰もいない。

足跡もない。

トレースゼロ。

その日、最初の人間がここに来たということ。

スタートからすでに雪は膝まである。

ワカンをつけてもズボズボ沈む。

1時間で500mしか進めない。

でも、ふと立ち止まると気づく。

音がない。

風もない。

木の枝に積もった雪が、ときどきドサッと落ちる音だけ。

それだけで、十分だ。

来てよかった。

山頂より先に、そう思えた場所があった。

■ ピラトコミ山登山口 住所:北海道釧路郡標茶町付近(阿寒湖温泉エリアより車で約1時間) 料金:無料 注意:冬季は積雪深く、ワカンまたはスノーシュー必須。入山届を必ず提出のこと
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02

山頂稜線|360度、人間がいない証明

稜線に出た瞬間、風が来た。

体ごと持っていかれそうな風。

体感温度はマイナス25度を超えている。

視界が開けた。

阿寒富士が見える。

雌阿寒岳が見える。

屈斜路湖も、うっすら見える。

人工物がひとつもない。

道路も、建物も、鉄塔も。

スマホを出したら手が震えた。

手袋を外したのは10秒だけにした。

それでも写真を撮りたかった。

山頂に滞在できたのは15分ほど。

風が強すぎて、それ以上は無理だ。

でも15分で十分だ。

ここに来た理由を、全部回収した気分だ。

標高1,631mの稜線は、そういう場所だ。

■ ピラトコミ山山頂 標高:1,631m コースタイム:登山口から約4〜6時間(冬季・積雪状況による) 装備:アイゼン・ワカン・ツェルト・非常食・防寒具(厳冬期対応)必須 ※単独入山は推奨されない。経験者同行を強く勧める
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03

阿寒湖温泉|下山後の湯は、別次元のうまさ

下山して車に戻ったのは午後3時過ぎ。

8時間以上、雪の中にいた。

阿寒湖温泉まで車で約50分。

その間、ヒーターをMAXにしている。

足の感覚が戻ってくる。

じんじんする。

生きてる感じがする。

温泉に入った。

硫黄の匂い。

茶褐色のお湯。

体が溶けた。

本当に溶けた。

山で凍りかけた体が、じわじわほどけていく。

日帰り入浴は600〜800円が相場。

時間は15時〜21時ごろまで使える宿が多い。

夕食は鹿肉のジビエ鍋を食べた。

1,800円。

疲れた体に、重くてうまいものが入ってきた。

山と温泉と飯。

北海道の冬の旅は、この三つで完結する。

■ 阿寒湖温泉エリア 住所:北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉 日帰り入浴:600〜800円(宿により異なる) 営業時間:15:00〜21:00ごろ(宿により異なる) アクセス:釧路空港から車で約1時間20分
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モデルコース

Day Trip 5:30 登山口出発 → 10:00ごろ山頂 → 14:00下山 → 15:30 阿寒湖温泉で日帰り入浴 → 17:00 釧路方面へ帰路
1 Night 【1日目】釧路空港レンタカー → 阿寒湖周辺で前泊・装備確認 【2日目】5:30 入山 → 山頂 → 午後下山 → 阿寒湖温泉宿泊 → ジビエ夕食でゆっくり回復
Travel Tips 冬のピラトコミは、完全な冬山登山。 トレースがないことが多い。 GPSは必須。 天気予報は前日夜と当日朝の2回確認する。 風速10m以上の予報なら撤退を勧める。 スタートを早めるほど、帰りの余裕が生まれる。

ピラトコミ山への行き方

ICカード利用可
Access Time
東京から 約9時間9分
水戸から 約9時間54分
前橋から 約10時間9分
高崎から 約10時間9分
甲府から 約10時間39分
備考 バス

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ピラトコミ山へは札幌から日帰りがおすすめ

近隣の温泉地や市街地に宿が集まる。


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