蒸気機関車の汽笛が、森の奥から聞こえてきた。 そのとき初めて、ここが普通の公園じゃないと気づいた。 北海道の深い森の中に、現役で走るSLがいる。 しかも無料で乗れる区間もある。 遠軽町の山あいにある「いこいの森」は、そういう場所だ。
森の奥から蒸気機関車の汽笛が響いてくる。湿地帯の木道を踏めば弾力が足裏に伝わり、シジュウカラの鳴き声が森を満たしている。北海道の深い森の中を現役のSLが走る、ここにしかない光景だ。無料で乗れる区間もあり、湿地では初夏にイワショウブやキツリフネの淡い花色が黒い池に映る。近くには北海道の野生動物を飼育する丸瀬布動物園、源泉かけ流しの丸瀬布温泉ちんたの湯もあり一日楽しめる。SLは強風時に運休があるため当日の運行確認を。拠点は札幌駅で、バスも通じるがレンタカーが便利だ。
丸瀬布森林公園いこいの森のおすすめスポット
雨宮21号|煙を上げて、本当に走っている
これが最初の衝撃だ。
動態保存されたSL「雨宮21号」が、実際に煙を上げて走っている。
大正時代に作られた蒸気機関車が、2024年の今も現役だ。
乗車料金は1回400円。
約2kmの森の中を、ゆっくり走る。
スピードはほとんど歩くくらい。
でも窓から見える針葉樹の景色と、蒸気の音が妙に心地いい。
発車は1日に数回。
時刻表は園内で確認したほうがいい。
夏の週末は乗車待ちの列ができている。
早めに並ぶのが正解だ。
SLを間近で見られる停車タイムもある。
煤の匂いと熱気が顔に当たる。
これは動画じゃ絶対に伝わらない体験だ。
昆虫生態館|子どもより大人がハマっている
正直、昆虫館はついでくらいに思っている。
それが予想外だ。
館内に入ると、熱帯植物と昆虫が共存するドーム空間がある。
オオゴマダラが頭のすぐそばを飛んでいく。
チョウが肩に止まる。
柵もネットもない。
入館料は大人400円、子ども200円。
それでこの密度の体験ができる。
展示の標本コーナーも侮れない。
北海道の在来種から南国の甲虫まで。
ラベルに書かれた採集地を読むだけで旅気分になった。
子ども連れが多いかと思ったら、カメラを持った大人も多かった。
マクロレンズで蝶を撮り続けているおじさんがいた。
わかる気がした。
光の差し込むドームで、蝶が輝いて見えるから。
キャンプ場と湯|森に泊まる理由がある
公園のすぐ隣に温泉がある。
「丸瀬布温泉やまびこ」だ。
日帰り入浴は大人600円。
SLに乗って、昆虫館を見て、汗をかいたあとに入る。
完璧な流れだ。
いこいの森には本格的なキャンプ場も併設されている。
オートサイト、フリーサイト、コテージと選択肢がある。
夜の森は本当に静かだ。
テントの外に出ると、虫の音しか聞こえない。
翌朝、早起きしてSL車庫の方を歩いた。
出発前の整備をしている様子が柵越しに見える。
観光向けに演出された「蒸気機関車」じゃない。
本当に手を入れて、動かし続けている機関車がそこにいた。
その一場面を見ただけで、1泊した甲斐があった。
モデルコース
丸瀬布森林公園いこいの森への行き方
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近隣の温泉地や市街地に宿が集まる。
札幌を拠点に丸瀬布森林公園いこいの森へ日帰り・宿泊の旅も便利です
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