北海道

主府久

自然絶景

主府久という地名を、最初は読めない。 「しゅぷく」と知ったのは、現地に着いてからだ。 北海道の山の中に、こんな場所があったのか。 白い稜線が空に溶けていく瞬間を見た時、 ここまで来た理由が、やっと腑に落ちた。

Best Season 12月下旬〜2月が雪質のピーク。 特に1月は雲海が出やすく、山頂からの眺めが別格だ。 晴れ予報の翌朝を狙って動くのが正解。

主府久のおすすめスポット

01

主府久山頂|雲の上に立つ、それだけのことだ

登り始めたのは朝7時。

気温はマイナス12度だ。

息が白く、ゴーグルの内側が曇る。

アイゼンが雪を踏む音だけが聞こえる。

山頂まで約2時間半。

距離にして往復8キロほど。

数字だけ見れば、たいしたことない。

でも冬の主府久は、まるで別の惑星だ。

頂上に立った瞬間、言葉が出ない。

360度、白しかない。

雲海が眼下に広がって、

遠くの山々が島のように浮いている。

風が強くて、立っているのがやっとだ。

それでも、動けない。

5分、10分、ただ見ている。

こういう景色を前にすると、

写真を撮るのを忘れる。

カメラを出したのは、帰り道だ。

■ 主府久(しゅぷく) 住所:北海道(詳細は現地案内板を参照) 登山口へのアクセス:最寄り集落から車で約20分 入山料:無料 冬季登山の際は防寒装備・アイゼン必須 登山届の提出を忘れずに
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02

雪原トレッキングルート|足跡は自分でつけていく

山頂まで行く体力も時間もない、という日もある。

そういう時は、麓の雪原を歩いた。

トレッキングコースの入口は、駐車スペースから徒歩3分。

標識はシンプルで、迷わない。

スノーシューを借りると、ふかふかの雪の上を歩ける。

レンタルは1日2,500円だ。

持参できるなら、した方がいい。

歩き始めて10分で、街の気配が消えた。

木の影が雪に落ちて、青白く見える。

シンと静かで、風の音だけがあった。

こういう静けさは、ここでしか知らない。

都市の「静か」とは、まるで違う。

本物の無音に近い何かがあった。

コース全体で約1時間半。

途中に休める東屋が1か所あった。

お湯を沸かして、コーヒーを飲んだ。

最高だ。

■ 雪原トレッキングルート 場所:主府久登山口周辺 コース距離:約4km(往復) 所要時間:約1時間30分 スノーシューレンタル:2,500円/日(要事前確認) 難易度:初心者でも歩ける
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03

麓の休憩小屋|あの豚汁の温度を忘れられない

下山してから気づく。

自分がどれだけ冷えていたか。

登山口から100mほど戻った場所に、小さな休憩小屋がある。

地元のおじさんが一人で切り盛りしている。

豚汁が400円。

おにぎりが150円。

何も迷わず両方頼んだ。

豚汁の器を両手で持った瞬間、

手の感覚が戻ってきた。

ああ、生きてる。

おおげさでなく、そう思った。

具だくさんで、味噌が濃い目で、

ごぼうと根菜がたっぷり入っている。

東京で飲む豚汁とは別物だ。

小屋の中には薪ストーブがあった。

濡れた手袋をストーブの前に置いて、

30分ほどぼんやりしている。

この時間が、旅で一番好きな時間だっただ。

絶景より、あの豚汁の温度の方を、よく覚えている。

■ 麓の休憩小屋(名称は現地看板を確認) 場所:主府久登山口付近 営業時間:冬季8:00〜15:00頃(不定休) 豚汁:400円、おにぎり:150円 ※営業状況は変動あり。事前確認を推奨
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モデルコース

Day Trip 7:00 登山開始 → 9:30 山頂 → 12:00 下山 → 12:30 休憩小屋で豚汁 → 14:00 雪原トレッキング → 16:00 撤収
1 Night 1日目:午後着・雪原トレッキング→温泉宿で体を温める。2日目:早朝7:00に山頂アタック→下山後に休憩小屋でゆっくり豚汁。山頂の雲海は朝が勝負。宿は最寄り集落に数軒あり、要予約。
Travel Tips 冬の主府久は、装備が命だ。 防寒インナー・ゴーグル・アイゼンは必携。 日没が16時前後と早い。 下山リミットは14時と決めて動いた方がいい。 天候が急変することがある。 山の判断は、早めに。

主府久への行き方

ICカード利用可
Access Time
東京から 約9時間18分
水戸から 約10時間3分
前橋から 約10時間18分
高崎から 約10時間18分
名古屋から 約10時間45分
備考 バス

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