北海道の中でも、伊達はちょっと変わった街だ。 冬でも雪が少なく、気温が比較的穏やか。 「北海道の湘南」なんて呼ばれることもある。 そのせいか、温泉に浸かりながら見える景色がどこか柔らかい。 海があって、山があって、湯がある。 それだけで、十分だ。
伊達温泉のおすすめスポット
伊達温泉|雪の日に浸かる、オレンジ色の湯
国道37号線沿いに、こんもりとした建物が見えてくる。
それが伊達温泉だ。
外観は正直、地味だ。
でも暖簾をくぐった瞬間、空気が変わる。
ほのかな硫黄の匂い。
じんわり体に入ってくる、あの感じ。
源泉は塩化物泉で、湯の色がうっすらオレンジがかっている。
初めて見たとき、思わず「え、これ本物?」と声が出た。
露天風呂から見える空が、冬はとにかく広い。
雪がちらつく日に入ると、もう動けなくなる。
体の芯から温まる感覚は、内風呂とは全然違う。
料金は大人600円。
朝10時から営業しているので、チェックアウト後にも立ち寄れる。
タオルのレンタルは200円。
地元の常連さんが多い。
観光地っぽさがないのが、むしろいい。
長居したくなる温泉だ。
噴火湾|波の音だけが聞こえる、冬の海岸
温泉から車で5分も走ると、もう海だ。
噴火湾。
この名前のインパクトがずっと気になっている。
海沿いの道に車を止めて、外に出た。
風は冷たいけれど、波は穏やかだ。
噴火湾は内湾なので、外海みたいに荒れない。
だから冬でも、不思議と怖くない海だ。
対岸に見えるのは渡島半島の山並み。
晴れた日は、その稜線がはっきり見える。
曇りの日でも、水平線がドラマチックに広がる。
ベンチも売店も何もない。
波の音だけがある場所。
それが良かった。
「映える」とかじゃなく、ただ、海を見ていたくなった。
10分のつもりが30分いた。
入場無料、駐車場も無料。
アクセスはしやすいのに、人が少ない。
そのギャップも含めて、好きだ。
伊達市街の街歩き|昭和がまだ生きている商店街
観光地でも何でもない、ふつうの商店街。
でも、それが面白い。
伊達市の中心部には、昔ながらの商店が並ぶ通りがある。
金物屋、和菓子屋、古い喫茶店。
「まだ営業してるの?」って思うような店構えの店ほど、
中に入ると温かい。
地元の和菓子屋で買った「伊達巻き」は1本380円。
観光土産って感じじゃなく、ふだん使いの味だ。
そのシンプルさが、妙においしかった。
街を歩いていると、仙台藩の家臣団が開拓したという歴史が
そこかしこに残っているのがわかる。
地名や屋号に、東北の名残がある。
「なんで北海道なのに伊達なんだろう」
と思っていた疑問が、歩いているうちにすっと解けた。
観光スポットというより、「日常の旅」をしたい人に向いている街だ。
2〜3時間、ぶらぶらするだけでいい。
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伊達温泉への行き方
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