札幌から電車で1時間ちょっと。 余市という小さな町に、世界が認めたウイスキーの聖地がある。 煉瓦造りの蒸溜所に足を踏み入れた瞬間、空気が変わった。 ピートの香りと、潮風と、時間が止まったような静けさ。 ここに来るまで、ウイスキーにそこまで詳しくない。 でも、関係ない。
余市蒸溜所のおすすめスポット
余市蒸溜所|煉瓦と石炭の煙が、100年前の空気を運んでくる
無料で入れる、というのが最初の驚きだ。
広大な敷地に、赤煉瓦の建物が並んでいる。
蒸溜棟に入ると、銅製のポットスチルが目の前に現れる。
思ったより、ずっと大きい。
石炭直火蒸溜という製法は、今やここだけが続けている。
世界でもほぼ唯一らしい。
その理由を、スタッフに聞いたら熱く語ってくれた。
「手間もコストも全然合わない。でもやめない」と。
蒸溜棟の中には独特の甘い香りが漂っている。
熱と音と匂いが混ざり合って、五感が忙しくなる。
見学コースは自由散策スタイル。
所要時間は1〜2時間が目安。
急がずゆっくり、が正解だ。
ウイスキー博物館|一杯のグラスの向こうに、90年の歴史があった
敷地内にあるウイスキー博物館は、思ったより読み応えがあった。
創業者・竹鶴政孝がスコットランドで学んだ話。
リタ夫人との出会い。
北海道を選んだ理由。
NHKのドラマ「マッサン」を見ていなくても、十分に引き込まれる。
展示の密度がちょうどいい。
説明が長すぎず、短すぎず。
博物館の出口近くには有料テイスティングコーナーがある。
500円〜2,000円台で数種類のウイスキーを飲み比べできる。
シングルモルト余市を、ここで初めてストレートで飲んだ。
スモーキーで、でも甘くて、後味が長く残る。
これがウイスキーか。
大げさじゃなく、そう思った瞬間だ。
余市の町歩き|蒸溜所の外にも、ちゃんと余市があった
蒸溜所だけで帰るのは、もったいない。
余市駅から海方向に歩くと、果樹園や直売所が点在している。
余市はりんごとさくらんぼの産地でもある。
駅前の「柿崎商店」は地元の漁師町感が強い食堂兼鮮魚店。
2階の食堂で食べたうに丼が、2,500円で信じられないくらいうまかった。
観光地価格じゃない、というのが伝わってくる。
海岸沿いまで出ると、積丹半島の方向に視界が開ける。
晴れた日は水平線が青く鮮やかに見える。
風が強くて、潮の匂いがする。
ニッカの創業者がここを選んだのは、
スコットランドの気候に似ていたからだと知った。
確かに、そうだ景色だ。
モデルコース
余市蒸溜所への行き方
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