標高1129m。 林道の終点に、突然その景色が広がる。 函岳は、名寄市の奥地に静かに存在する山だ。 派手な看板も、売店も、何もない。 あるのは360度の稜線と、北海道の空だけ。 冬に来ると、その孤独感がさらに深まる。 それがたまらなく好きで、また来てしまった。
函岳のおすすめスポット
函岳山頂|何もないから、全部見える
林道を車で上ること約40分。
ゲートを抜けてからは、舗装もほぼ消える。
ガタガタ揺れながら進むと、急に視界が開いた。
そこが山頂だ。
標高1129m。
遮るものが何もない。
天塩山地の稜線が、左から右へ流れていく。
晴れた日は利尻富士まで見える。
思わず声が出た。
冬は積雪が2mを超える。
林道は11月頃から閉鎖になる。
だから春の開通直後が狙い目だ。
GW明けごろ、雪が残る山頂に立つ。
風が冷たくて、耳が痛い。
でも空は突き抜けるように青かった。
観光地化されていない分、来る人を選ぶ。
それがここの本質だ。
アンテナ施設がひとつ立っているだけ。
人工物はそれだけ。
その静けさが、正直よかった。
函岳林道|山頂より、登る過程がおもしろい
函岳の本番は、山頂じゃないだ。
そう思ったのは、林道を走っている途中だ。
片道約18km。
ダートが続く。
途中、エゾシカの群れと目が合った。
10頭はいた。
彼らは逃げない。
じっとこちらを見ている。
車を止めて、窓を開けた。
風に混じって、獣の匂いがした。
林道沿いには湿原もある。
5月末なら水芭蕉が咲いていることもある。
足元がぐずぐずで、長靴じゃないと入れない。
ガイドも看板もない。
地図だけが頼りだ。
スマホの電波は、山頂近くで消えた。
名寄市街を出た時点で確認しておくべきだ。
これは反省点だ。
それでも、その不便さが心地よかった。
準備して、自分で判断して、たどり着く。
そういう旅が、函岳には合っている。
名寄市街|山の後に、ちゃんと温まれる場所がある
函岳から下りてくると、体が冷えている。
特に春先は、山頂の気温が5度を下回ることもある。
名寄市街まで戻ると、日帰り温泉がある。
「なよろ温泉サンピラー」だ。
大人1人600円。
内風呂に入った瞬間、全身の力が抜けた。
足の裏が特に痛かった。
気づいていなかったけど、相当歩いている。
名寄はそば処としても知られている。
市街に何軒かある。
夕方5時を過ぎると閉まる店も多い。
下山したらすぐ向かった方がいい。
宿は名寄駅周辺に数軒ある。
ビジネスホテルで1泊5000〜7000円程度。
観光シーズンでも混まない。
そこも函岳らしい。
朝、コンビニで食料を仕入れて山へ向かう。
夕方、温泉に入って蕎麦を食べる。
この流れが、今のところ最高だ。
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函岳への行き方
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