北戸蔦別岳の風景
北海道

北戸蔦別岳

自然絶景

稜線に出た瞬間、息が止まった。 風が顔を叩いて、雪が光る。 北戸蔦別岳は、北海道・日高山脈の奥地にある。 アクセスも長く、楽な道でもない。 それでも、来てしまう山がある。 ここはそういう山だ。

Best Season 冬は12〜3月が積雪期。厳冬期の1〜2月は雪質がよく稜線の眺望も最高だが、難易度も最高になる。経験者なら2月の晴れ間を狙いたい。

北戸蔦別岳のおすすめスポット

01

北戸蔦別岳|稜線に立つと、日高の全部が見える

登山口は二岐沢。

林道を歩くところから始まる。

そこからさらに急登が続く。

標高差はざっと1,400m超。

甘く見ると、足がやられる。

冬季に入ると、雪の量が別次元になる。

ラッセルで腰まで埋まることもある。

1月に突入した日、気温はマイナス18度だ。

防寒装備を妥協したら、命取りになる。

稜線まで出ると、景色が一変した。

幌尻岳が正面にどかんと座っている。

右を向けば、戸蔦別岳の稜線が続く。

雲一つなかった日、その白さがまぶしかった。

ここまで来た意味が、体でわかった。

言葉より先に、震えが来た。

■ 北戸蔦別岳 住所:北海道沙流郡平取町(日高山脈内) 標高:1,912m 登山口:二岐沢(幌尻岳登山口方面) 入山届:必須(平取町役場または登山口ポスト) 冬季:完全な積雪期は12〜4月。厳冬期は経験者のみ推奨 料金:無料(林道通行は要確認)
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02

幌尻山荘周辺|雪の中の静けさは、別の時間が流れている

冬の幌尻山荘は、無人になる。

小屋の外に出ると、音がない。

風の音だけが、低く鳴っている。

夏に来たことがある人は知っている。

あの渡渉の緊張感を。

冬は川が凍る。

別の顔を見せる場所だ。

幕営でここに泊まった夜、星が出た。

-15度の中でシュラフに潜り込んで、

外に出る気力もなかったけれど、

テントのベンチレーターから星が見える。

それだけで、十分すぎた。

朝4時に起きて、ヘッドランプをつけた。

雪面にクラストが入っていて、アイゼンが気持ちよく刺さった。

あの感触は、忘れない。

■ 幌尻山荘周辺(冬季利用) 冬季は管理人不在・避難小屋扱い 収容人数:約30名(夏季) 冬季幕営:山荘脇のスペース利用可(要自己判断) 水:沢水または雪を溶かす対応が必要 注意:携帯電話はほぼ圏外。衛星通信機器の携行を強く推奨
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03

北戸蔦別岳山頂直下|風が教えてくれる、ここの本気

山頂まであと200mというところで、風が変わった。

急に強くなって、体が押し戻された。

立っているだけで消耗する。

日高の稜線は、逃げ場がない。

樹林帯を抜けたら、もう風をさえぎるものがない。

ピッケルを雪面に突き刺して、一歩ずつ進んだ。

山頂標識は、雪に埋まっている。

掘り出したら、半分くらい出てきた。

記念写真を撮る余裕はない。

手袋を外せる気温じゃない。

でも、見える。

幌尻、戸蔦別、ピパイロ。

日高の主稜が、全部つながって見える。

これを見たくて来た。

正確にはこれを見るまで、その理由がわかっていない。

■ 北戸蔦別岳 山頂 標高:1,912m 山頂直下の傾斜:40度超の箇所あり(冬季) 必要装備:アイゼン12本爪・ピッケル・ビーコン・プローブ・ショベル 日帰り冬季登頂:ほぼ不可(テント泊前提) 経験目安:北海道の冬山経験3年以上を推奨
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モデルコース

Day Trip 日帰りは現実的でない。最低でも1泊2日。林道ゲートから幌尻山荘を経由して北戸蔦別岳を目指すルートが基本。
1 Night 1日目:早朝5時に二岐沢登山口発→幌尻山荘付近でテント泊。2日目:深夜2時出発→北戸蔦別岳山頂へ→往路下山。行動時間は計16〜20時間を想定しておく。
Travel Tips 入山前に平取町への登山届は必須。 冬季は林道ゲートが閉まる。 徒歩区間が片道4〜5kmプラスされる。 ビーコンのチェックは登山口で必ずやる。 天気予報は前日夜と当日朝、2回確認する習慣をつけたい。

北戸蔦別岳への行き方

ICカード利用可
Access Time
東京から 約9時間15分
水戸から 約10時間
前橋から 約10時間15分
高崎から 約10時間15分
甲府から 約10時間45分
備考 バス

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北戸蔦別岳へは札幌から日帰りがおすすめ

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