鎖を両手でつかみ、崖を登る。 そんな神社が北海道にある。 太田山神社は、日本一参拝が困難な神社とも呼ばれる場所だ。 鬱蒼とした森の中、急斜面をよじ登った先に本殿がある。 たどり着いたとき、なぜか泣きそうになった。
太田山神社のおすすめスポット
太田山神社|鎖を握った瞬間、これは普通の参拝じゃないと悟った
登山口に着いたのは朝9時ごろ。
最初の10分は普通の山道だ。
でも途中から、道が「崖」に変わる。
垂直に近い岩肌に、鎖が何本も張られている。
手袋を持ってきてよかった、と心底思った。
軍手なしだと手が限界になる。
斜度は最大60度を超えると言われている。
距離にして約1kmだが、コースタイムは往復1時間半ほど。
この短さでこの消耗感は、他にない。
途中で「もう無理かも」と思う場面が2回あった。
それでも前を行くお年寄りが鎖を登っている。
それで足が動いた。
本殿は岩窟の中にある。
ひんやりした空気と、奥に揺れるろうそくの光。
誰も喋らない。
そういう空気だ。
登山口周辺|日本海の荒々しさと、静けさが同時にある場所
太田山神社はせたな町の海沿い、国道229号線から少し入ったところにある。
車で走ると、突然「あ、ここだ」とわかる鳥居が現れる。
目の前は日本海だ。
登る前にその海を見た。
晴れていたので、水平線が真っ青だ。
駐車場は舗装されていないが、10台以上は停められる。
トイレは登山口近くに仮設トイレがあった。
訪れたのは8月で、気温は22度ほど。
涼しくて助かった。
周辺には何もない。
コンビニも飲食店も、近くにはない。
食料と水は必ず事前に準備する必要がある。
せたな町の市街地まで車で30分以上かかった。
帰りに振り返ると、森の向こうに海が見える。
こんな場所に神様がいるのは、当然だと思えた。
せたな町・島牧エリア|北海道の「裏側」に来た感覚がある
太田山神社がある「せたな町」は、北海道の日本海側にある。
観光客があまり来ないエリアだ。
だからこそ、景色が本物だ。
国道229号線はほぼずっと海岸線を走る。
トンネルとトンネルの間に、断崖と海が広がる。
車を停めて写真を撮ったのが4回あった。
近くに「賀老の滝」がある。
北海道最大級の滝で、落差70mほど。
ここも人が少なくて、静かだ。
マイナスイオンというか、空気が違った。
せたな町には温泉もある。
「せたな青少年旅行村」の温泉は日帰り入浴500円ほど。
登山後に使ったら最高だ。
筋肉痛が翌日にきたので、入っておいてよかった。
このエリア全体に漂う「来る人を選ぶ感じ」が好きだ。
不便さが、旅を本物にしてくれる気がした。
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太田山神社への行き方
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