標高702m。 たいした数字じゃない。 でも冬の察来山は、そんな先入観を軽く吹き飛ばした。 リフトを降りた瞬間、視界が白と青だけになる。 音が消える。 風が頬を刺す。 ここは北海道の内陸、浜益から山に入ったところにある、小さくて本気の山だ。
察来山のおすすめスポット
察来山|リフトを降りた瞬間、世界が静止した
「小さいスキー場」という情報だけで来た。
それが正直なところだ。
リフトは1基。
コースも多くない。
でも山頂に立ったとき、息が止まった。
360度、遮るものがない。
石狩湾が光って見える。
増毛山地の稜線が連なる。
雪煙が舞い上がって、空に溶けていく。
リフト乗車時間は約8分。
その8分で、標高がぐっと上がる。
気温も体感でマイナス5度は変わる。
山頂付近のパウダースノーは本物だ。
踏み込むたびにキュッと鳴く。
本州では味わえない密度の雪だ。
スキーが目的じゃなくても、上まで来る価値がある。
リフト1回券で山頂に立てる。
その景色だけで、来た甲斐があった。
山頂の眺望|石狩湾が、あんなに近くに見えるとは思わない
晴れた日の山頂は反則だ。
西側に目を向けると、石狩湾がひらけている。
水平線がはっきり見える。
海と空の境界線が、薄い青でつながっている。
東には増毛の山々。
南には札幌方面の平野。
北には日本海沿岸の集落。
標高700mちょっとで、これだけ見渡せる山はそう多くない。
周囲に高い山がないからだ。
だから視界がとにかく広い。
風が強い日は体ごと持っていかれそうになる。
それでも目が離せない。
山頂には小さなプレートが立っている。
「察来山 702m」と書いてある。
スマホで写真を撮ったが、実物の迫力は全然伝わらない。
こういう景色は、自分の目で見るしかない。
浜益温泉|山で凍えた体を、ここで戻す
下山後、体の芯まで冷えている。
指先の感覚がない。
山から車で15分ほど走ると、浜益温泉がある。
地元の人が普通に使う公衆浴場だ。
派手さはゼロ。
でも湯が本物だ。
ナトリウム塩化物泉。
ぬめりのあるお湯で、入った瞬間に肌がじんわりする。
体の奥から温まる感覚だ。
料金は大人600円。
安い。
タオルは持参か、現地で購入できる。
内湯と露天風呂がある。
露天に出ると、雪が積もった景色が広がっている。
湯気の向こうに冬の空。
気温はマイナス8度だったが、湯の中は極楽だ。
察来山とセットで来て正解だ。
山で消耗して、温泉で回収する。
このルートが完璧だ。
モデルコース
察来山への行き方
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