北海道

川北温泉

温泉自然街歩き

道路が終わる場所に、湯がある。 案内板もほとんどない。 ナビが「目的地周辺です」と言い出した頃、もう舗装が消えかけている。 川北温泉は、そういう場所だ。 辿り着いた者だけが入れる、秘湯中の秘湯。 冬はさらに条件が厳しくなる。 それでも、行く価値がある。

Best Season 新緑の5〜6月と、紅葉の9〜10月が最高。 冬は難易度が上がるが、雪見露天は別格の体験。 7〜8月は比較的アクセスしやすく、初心者にもおすすめ。

川北温泉のおすすめスポット

01

川北温泉|林道の果て、誰も教えてくれなかった湯

林道を30分以上走った。

砂利道で車がガタガタ揺れた。

「本当にここか?」と何度も思った。

到着したのは、木造の小屋だ。

料金は寸志。

つまり、気持ちを置いていく。

脱衣所は簡素そのもの。

ロッカーなんてない。

荷物は棚に置くだけ。

湯船は露天が一つ。

川沿いに張り出すように作られている。

緑がかった透明な湯が、静かに満ちている。

温度は高め、45度近くある。

すぐには入れない。

じわじわ慣らしながら、やっと肩まで沈む。

川の音しか聞こえない。

風が杉の梢を揺らす。

誰も喋らない。

「温泉に来た」じゃなくて、

「自然の中に、湯があった」という感覚。

ここはそういう場所だ。

■ 川北温泉 住所:北海道上川郡上川町川北 料金:寸志(任意) 営業時間:日の出〜日没頃(目安) ※冬季は積雪・凍結により林道閉鎖の可能性あり。事前に上川町観光協会へ確認を。 駐車場:あり(未舗装)
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02

上川町の街歩き|温泉の前に、ここで腹を作る

川北温泉に向かう前、上川町の市街地に寄った。

人口は約3,500人。

メインストリートは10分も歩けば端まで行く。

目に止まったのは、地元の食堂。

11時半には地元の人で席が埋まっている。

醤油ラーメンを頼んだ。

680円だ。

派手さはゼロ。

でも、スープが真っ当に旨かった。

北海道の出汁の引き方は、やっぱり本州と違う。

食後は小さな商店を覗いた。

地元産の山菜の瓶詰めが並んでいた。

フキ、ウド、タラの芽。

季節によって棚の顔が変わるらしい。

街の空気はゆっくりしている。

急ぐ人がいない。

声が小さい。

静かな町だ。

林道に入る前に、ここでトイレも済ませておくべきだ。

川北温泉周辺には何もない。

それだけは覚えておいてほしい。

■ 上川町市街エリア 住所:北海道上川郡上川町 主要施設:道の駅 マイルポスト273(上川町内) 営業時間:道の駅 9:00〜17:00(季節変動あり) ※林道へのアクセス前に燃料・トイレ・食料を確認すること
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03

冬の林道|雪の中で、静寂が本物になる

冬に川北温泉を目指すなら、覚悟がいる。

林道は除雪されていないことが多い。

4WDでも、深雪の日は引き返すべきだ。

運良く、行けた日があった。

12月の上旬、前日に雪が降った翌朝。

轍がない。

誰も入っていない林道を、一番乗りで進んだ。

杉と白樺が雪を纏って、静止している。

風もない。

タイヤが雪を踏む音だけが響いた。

露天風呂に浸かりながら、雪を見ている。

湯気が上がって、視界がぼやけた。

川は凍りかけている。

寒くて、熱くて、静かだ。

あの感覚は言葉にならない。

ただ、撤収は素早くした方がいい。

濡れた髪が瞬時に凍る。

マイナス10度の世界は、情緒に浸らせてくれない。

それも含めて、冬の川北温泉だ。

■ 冬季アクセス注意情報 期間:例年11月下旬〜4月上旬は要注意 確認先:上川町観光協会 TEL 01658-2-1811 装備:スタッドレスタイヤ必須・チェーン推奨・防寒具必携 ※単独行動は避けること。携帯電話の電波は林道内ほぼ圏外
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モデルコース

Day Trip 上川駅着(9:00)→市街地で食事(10:00)→川北温泉へ林道入り(11:00)→入浴・休憩(12:00〜13:30)→上川駅発(15:00)
1 Night 1日目:旭川泊→上川町移動→市街地散策→川北温泉(午前中入浴推奨)→層雲峡温泉に宿泊。2日目:大雪山の展望を楽しみながら帰路。林道状況は前日夜に必ず確認すること。
Travel Tips 林道に入る前に必ず地元へ電話確認を。 天候が急変しやすい。 携帯は圏外になる。 現金・タオル・着替えは自分で用意。 売店はゼロだと思って準備すること。 一人で行くのはリスクが高い。

川北温泉への行き方

ICカード利用可
Access Time
東京から 約10時間56分
水戸から 約11時間41分
前橋から 約11時間56分
高崎から 約11時間56分
甲府から 約12時間26分
備考 バス

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