旭川市内から車で15分。 そこにある山が、冬になると別の顔を見せる。 標高は高くない。 でも、頂上に立ったとき、言葉が出ない。 雪に埋もれた大雪山系がそのまま広がっている。 リフトも整備も関係ない。 自分の足で登って、初めて見える景色がある。
旭山のおすすめスポット
旭山|雪の稜線に、街が小さく見えた朝
冬の早朝、気温はマイナス12度だ。
登山口に着いたのが7時半。
先行者のトレースが薄く残っている。
コースは整備されている。
でも、雪があると別の山になる。
足首まで埋まりながら、ゆっくり登った。
40分ほどで頂上に出た。
そこで振り返ると、旭川の市街地が霞の中に浮かんでいた。
大雪山は雲の上に頭を出している。
風が強かった。
体感気温はもっと低かったはず。
それでも、その場を離れたくない。
山岳写真を撮る人が2人いた。
三脚を据えて、じっと待っている。
その気持ちが、わかった気がした。
下山は50分ほど。
途中で見上げると、霧氷が木の枝についている。
ただの登山道が、急に美しくなる瞬間があった。
旭山の朝靄|マイナス10度の空気が、なぜか気持ちいい
不思議なことがある。
極寒の朝でも、山の空気は清潔な感じがする。
旭山に向かう道の途中、田んぼが霧に沈んでいた。
朝靄の中に木立だけが立っている。
その光景を見て、車を止めた。
目的地に着く前に、すでに旅になっている。
登山中も、空気がずっと冷たい。
吐く息が白くなる。
鼻の中が少し凍る感覚がある。
でも慣れると、それが心地よくなる。
雪山に来るのは初めてではない。
でも旭山は、近くて静かで、人が少ない。
そこがよかった。
メジャーな観光地ではない。
だからこそ、自分だけの時間が持てる感じがした。
帰りに地元の人に会った。
「毎週来てるよ」と言っている。
そういう山だ。
下山後の旭川|体が冷え切った後の一杯が、忘れられない
旭山を下りて、旭川市内に戻った。
時刻は11時過ぎ。
体の芯から冷えている。
向かったのは市内の古い食堂。
旭川ラーメンを頼んだ。
醤油ベースで、脂が多め。
スープが熱かった。
それが、信じられないくらい美味しかった。
旭川ラーメンは全国的に有名だけど、
この日ほど「食べてよかった」と思ったことはない。
体が冷えてから食べる一杯は、別物だ。
料金は820円だ。
観光客向けの値段設定でもない。
ただの街の食堂だ。
そのあと、旭川駅周辺を少し歩いた。
雪が積もっている。
普通の北海道の冬の街だ。
でも、旭山を登った後だと、全部違って見える。
山で使い切った体に、街の温度が染み込む。
そういう感覚が、また旭山に来たいと思わせた。
モデルコース
旭山への行き方
HUB CITY
札幌(拠点都市)から行ける旅先を見る →