雪に埋もれた山道を進むと、突然、視界が開ける。 北海道・木挽山。 標高は高くない。 でも、冬にここへ来ると、なぜか言葉を失う。 雪原と空と針葉樹だけの世界。 リフトも売店もない。 そういう山が、まだ北海道にはある。
木挽山のおすすめスポット
木挽山山頂|誰もいない雪原で、自分の息の音だけが聞こえる
登山口から山頂まで、歩いて約1時間20分。
そんなに長くない。
でも、冬は別物だ。
膝まで沈む雪。
トレースがない日は、自分で道をつくる。
それがまた、妙に楽しい。
山頂に着いたのは午前10時ごろ。
だれもいない。
ほんとうに、だれも。
視界に入るのは、白い稜線と青空だけ。
遠くに日高山脈らしき影。
風が止んだ瞬間、完全な静寂があった。
スマホをしまった。
写真より先に、この空気を肺に入れたかった。
下山後、足は棒みたいになってた。
それでも「また来よう」。
そういう山だ。
雪中トレッキングルート|ラッセルしながら、森の奥へ
登山道の中腹に、針葉樹の密林が続くエリアがある。
樹高20メートル以上はあるだろうか。
エゾマツとトドマツが交互に立ってる。
雪が積もると、枝が白い塊になる。
その重さで少し枝が垂れて、トンネルみたいになる。
そこを歩くのが、最高だ。
気温はマイナス8度。
息が白い。
でも、樹林帯の中は風がなくて、思ったより寒くない。
ここで出会ったのは、エゾリスが1匹だけ。
こっちをじっと見てから、木の上に消えた。
早朝スタートをすすめる。
7時台に入山すると、誰も踏んでいない雪の上を歩ける。
その気持ちよさは、ちょっとした特権だ。
アイゼンかスノーシューは必携。
軽アイゼンで十分な日もあるけど、降雪直後はスノーシューが正解だ。
日高町の麓エリア|下山後の温泉と豚丼で、体が戻ってくる
山を下りると、急に体が冷えてくる。
不思議なことに、歩いてる間は気づかない。
日高町の中心部まで戻って、温泉に入った。
「沙流川温泉ひだか高原荘」。
日帰り入浴が700円。
泉質はナトリウム炭酸水素塩泉で、肌がつるつるになった。
露天風呂から見える山並みが、また良かった。
さっき自分が歩いてきた方向を眺めながら湯に浸かる。
そういう時間は、なかなか替えがきかない。
夕食は町内の食堂で豚丼を食べた。
800円。
ボリュームがおかしかった。
ご飯の山に肉が積み上がってる。
北海道の食堂って、なぜこんなに量が多いんだろう。
冬の山を歩いてきた体には、ちょうどいいだ。
満腹で宿に戻って、21時には寝てた。
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木挽山への行き方
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