旭川空港を降りて、車で15分。 そこに「写真の町」がある。 東川町は人口8,000人ほどの小さな町だ。 でも、この町には水道がない。 生活用水はすべて大雪山の湧き水。 その事実を知った瞬間、空気の味が変わった気がした。 山と田んぼと、静かな時間。 それだけでいい、と思える場所がここにある。
東川町のおすすめスポット
キトウシ森林公園|標高270m、大雪山が視界いっぱいに広がる朝
朝7時に行った。
駐車場にはまだ1台も車がない。
森の中の遊歩道を20分ほど歩く。
整備されているけど、派手さは何もない。
ただ、木がある。
風の音がある。
展望台にたどり着いたとき、息が止まった。
大雪山の連峰が、遮るものなく目の前に並んでいた。
旭岳、トムラウシ、十勝岳。
名前を並べたところで伝わらないけど、とにかくでかい。
空気が透き通っていて、肺の奥まで入ってくる感じがした。
秋は紅葉が山肌を染める。
冬は全部白くなる。
どの季節に来ても、たぶん違う景色がある。
入園は無料。
それがまた信じられない。
東川町文化ギャラリー|「写真の町」の核心に触れる場所
東川町が「写真の町」を宣言したのは1985年。
日本初だ。
その本拠地がここだ。
建物に入ると、まず静けさに驚く。
ザワザワしていない。
展示されているのは、プロの写真家たちの作品。
風景だけじゃなく、人、街、時代が写っている。
1枚の前で5分以上立ち止まっている。
自分がなぜそこに立っているのか、少しわからなくなるような感覚だ。
毎年8月には「東川町国際写真フェスティバル」が開かれる。
世界中から写真家が集まる。
町全体がギャラリーになる。
その時期に合わせて来るのが一番面白い。
入場料は展示によって異なるが、常設展は無料。
そのへんの美術館より、よほど見応えがあった。
道の駅ひがしかわ「道草館」|湧き水で淹れたコーヒーが忘れられない
ここで初めて、東川の水を飲んだ。
蛇口をひねって出てくる水が、大雪山の湧き水。
道の駅の一角に給水スポットがある。
ペットボトルに詰めて持ち帰っている地元の人が何人もいた。
飲んでみると、柔らかかった。
甘いとか冷たいとか、そういう言葉じゃない。
ただ、「きれいだ」。
産直コーナーには地元野菜がぎっしり並んでいる。
トマトが1袋200円だ。
東川米も売っている。
この水で育てた米は、東京では手に入らないやつだ。
カフェコーナーでその水を使ったコーヒーを飲んだ。
豆の味がはっきりわかった。
気のせいだけど、たぶん気のせいじゃない。
旅の締めにもここに寄った。
もう1本、水を汲んで帰った。
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東川町への行き方
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