稚内から南へ約30km。 どこまでも続く原野の向こうに、なだらかな山影が見えてくる。 標高472m。低い山だと思って舐めてかかると、冬は別物になる。 一面の雪原と、その先に広がる天塩山地の眺望。 ここに来た人だけが知っている静けさが、確かにある。
珠文岳のおすすめスポット
珠文岳登山口|アクセス30分、そこからが本番
幌延町の市街地を抜けると、急に道が細くなる。
駐車スペースは10台ほど。
シーズン外れの平日は、車が1台も停まっていない。
登山口の看板は小さくて見落としそう。
GPSを頼りに確認したほうがいい。
冬は登山口まで除雪されていないことがある。
その場合は手前200〜300mほどを歩くことになる。
それがまたいい。
トレースのない雪道を、自分で踏んでいく感覚。
軽アイゼンは必須だ。
12月中旬に訪れたとき、積雪は30cmを超えている。
スノーシューがあればもっと楽だったと後悔した。
登山口から山頂まで、のんびり歩いて1時間20分ほど。
急登はほぼない。
だからこそ冬山初心者にも選ばれている山だ。
珠文岳山頂|472mが、遠くまで見せてくれた
山頂に着いた瞬間、声が出た。
思わず、だ。
北には稚内の街と日本海。
東には天塩川の蛇行。
西には利尻富士のシルエット。
快晴の日、利尻島まで見渡せる。
その日は雲がかかっていたけれど、それでも十分すぎた。
360度さえぎるものがない。
この開放感は、高い山では味わえないものだ。
標高があると、景色が「遠くなる」。
ここは、景色が「近い」。
頂上は風が強いことが多い。
体感温度はマイナス15度を下回ることもある。
防風のアウターは絶対に持っていくこと。
山頂標識の前で写真を撮って、しばらく動けない。
北海道の広さを、体で理解した場所だ。
幌延ビジターセンター|登山前後に立ち寄る理由がある
珠文岳へ向かう前、幌延ビジターセンターに寄った。
入館無料。
トナカイ観光牧場も併設されていて、敷地内でトナカイを間近に見られる。
冬に来るとトナカイが雪の中を歩いていて、北欧みたいな風景になる。
ビジターセンター内では、湿原の自然や天塩川の生態系について展示している。
珠文岳の地図も置いてあった。
スタッフに登山道の積雪状況を聞けるのがありがたかった。
「今日は山頂まで行けますか」と聞いたら、
「アイゼンあれば大丈夫ですよ、でも午後から風が出るので早めに」と教えてくれた。
その情報のおかげで、行動計画を変えられた。
帰りに幌延の道の駅でソフトクリームを食べた。
マイナス8度の屋外で食べるソフトクリームは、なぜかうまい。
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珠文岳への行き方
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