知床半島の先端近く、オホーツク海を背にして羅臼の街がある。 冬に来ると、その静けさがすごい。 人も少なく、風が強く、雪がしんしんと積もる。 そのぶん、温泉に浸かったときの解放感が別物だ。 「なぜわざわざ冬に?」と聞かれるけれど、答えはあの湯の中にある。
羅臼温泉のおすすめスポット
羅臼温泉(熊の湯)|無料、野趣、そして熱すぎる湯
タダで入れる野天風呂がある。
熊の湯、という名前からしてただごとではない。
駐車場から歩いて2〜3分。
川沿いの林の中に、コンクリートで囲まれた小さな湯船がある。
脱衣所はほぼ吹きさらし。
冬は気温がマイナス10度を下回る日もある。
湯温は44〜45度。
普通に熱い。
というより、かなり熱い。
地元のおじさんたちが平然と浸かっているのが信じられない。
でも、ゆっくり入ると体の芯まで温まる感覚がある。
上がった瞬間、蒸気が全身から立ち上る。
雪景色の中でそれを見ていたら、妙に清々しい気持ちになった。
男女別に分かれていて、地元の方のマナーに従うのが暗黙のルール。
シャンプーや石鹸は使用禁止。
そういう場所だから、余計に気持ちいい。
羅臼の港と街歩き|漁師の町に、観光の匂いがほぼない
羅臼の港に行ってみた。
朝7時ごろ、まだ暗い時間帯。
漁船が戻ってくる時間と重なったのか、岸壁がにわかに活気づいている。
冬の羅臼は昆布漁のシーズンオフだが、タラやカニの水揚げがある。
その場の空気が観光地と全然違う。
働いている人しかいない。
街中を歩くと、お土産屋というより地元の商店が目につく。
羅臼昆布を扱う問屋や、小さな食堂。
「道の駅知床・らうす」は午前中から地元の人で混んでいた。
昆布が売っている。
羅臼昆布は出汁の香りが別格で、100gで800〜1,500円ほど。
買って帰ると、東京の台所が別世界になる。
派手なスポットは何もない。
でもそれが逆に印象に残る。
旅って、こういう場所のほうが長く記憶される。
知床羅臼ビジターセンター|行く前に知ると、街の見え方が変わる
温泉に入る前に、ここへ寄った。
知床の自然や野生動物について展示している施設で、入館無料。
羅臼はヒグマの密度が高い地域として知られている。
展示を見ていたら、温泉の「熊の湯」という名前の意味がじわじわわかってきた。
かつて本当にクマが出たらしい。
冬の知床半島では流氷が接岸する。
例年1月下旬から3月上旬にかけてオホーツク海が白くなる。
その迫力は写真で見るのとまったく違う。
ビジターセンターで流氷の映像を見ておくと、実際に海岸に立ったときの感動が倍になる。
スタッフの方に「今年の流氷はどうですか」と聞いたら、丁寧に今シーズンの状況を教えてくれた。
そういう人と話すことが、旅の一部だと改めて思った。
羅臼に着いたらまずここへ。
30分もあれば充分だが、行くと行かないとでは大違い。
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羅臼温泉への行き方
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