北海道

苦頓別山

自然絶景

地図で見ると、ただの山だ。 でも冬の苦頓別山は、別物だ。 稜線に出た瞬間、風が止んだ。 眼下に広がる白い平野と、遠くに見えるオホーツク海。 誰もいない。音もない。 こんな景色が、北海道の奥地にひっそり存在している。

Best Season 1月〜3月上旬が最も雪深く、稜線からの眺めが鮮明。 晴れた日のオホーツク海の見え方は格別。 ただし防寒装備なしでは命に関わる。

苦頓別山のおすすめスポット

01

苦頓別山|誰も教えてくれなかった、白い稜線の果てに

登山口に着いたのは朝7時半。

気温はマイナス14度だ。

駐車スペースには先客ゼロ。

トレースも一切ない新雪がそのまま広がっている。

スノーシューを履いて踏み出す。

最初の30分は樹林帯の急登。

雪が深くて、一歩踏むたびに膝まで沈む。

体が温まってきた頃、木々が薄くなった。

標高約870mの頂上に出たのは10時20分。

そこからの眺めが、言葉を失わせた。

南には天塩山地の稜線が重なり合っている。

北に視線を向けると、白い原野がどこまでも続く。

その先に、光る線がある。

オホーツク海だ。

風が弱かった日だったのは幸運だ。

山頂で20分、ただ立っている。

カップ麺を食べながら、また来よう。

下山は1時間10分。往復で約4時間のルートだ。

■ 苦頓別山 住所:北海道中川郡音威子府村周辺 標高:870m(推定) 登山口へのアクセス:音威子府村市街から車で約25分 入山料:無料 冬季は地図・コンパス必携。トレースなしの日が多い。
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02

音威子府村|最北の蕎麦と、小さな駅の静けさ

下山後に立ち寄ったのが、音威子府村の中心部。

人口200人台。北海道で最も人口が少ない村だ。

JR宗谷本線・音威子府駅の近くに、目当ての店がある。

「音威子府そば」を出す店だ。

真っ黒な蕎麦が運ばれてきた。

見た目からして普通じゃない。

甘皮ごと製粉するから、この色になる。

一口すすると、香りが鼻に抜ける。

コシが強くて、噛むと粉の風味がくる。

山から下りてきた体に、熱いそばが染みた。

食後に駅舎を覗いた。

無人駅で、ベンチが二つあるだけ。

列車は1日数本しか来ない。

それでも待合室に花が飾ってあった。

誰かが手入れしているんだ。

村の人たちの、この場所への気持ちが見えた気がした。

■ 音威子府そば(常盤軒・閉店のため村内の提供店舗を要確認) 住所:北海道中川郡音威子府村音威子府 ※2021年に老舗「常盤軒」が閉店。現在はイベント等で提供される場合あり。訪問前に村の観光情報を確認すること ■ 音威子府駅 宗谷本線・無人駅 入場無料
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03

天塩川沿いの林道|冬にしか見えない風景がある

帰り道に少し寄り道した。

天塩川沿いの林道を走ったのだ。

除雪された道が細く続いている。

両側に白樺が並んで、枝に雪が積もっている。

速度を落として走ると、静寂がずっしりくる。

川面が一部凍っている。

岸のアシが雪をかぶって、折れそうにたわんでいる。

その向こうに山が見える。

写真を撮ろうとして、車を降りた。

外に出た瞬間、頬に刺さるような冷気。

でも空気が澄んでいて、遠くまで見える。

ここに観光客はいない。

看板も案内板もない。

ただ川があって、木があって、雪がある。

冬の北海道の奥地を走ると、こういう場所に偶然出会う。

地図に名前のない風景の方が、記憶に残ったりする。

日が傾き始めたのが15時過ぎ。

すぐに暗くなる。急いで国道に戻った。

■ 天塩川沿いエリア 住所:北海道中川郡音威子府村〜中川町周辺 国道40号線から分岐する林道複数あり 冬季は早めの撤収必須。日没(12〜1月は15時半頃)前に国道へ戻ること 携帯電話の電波が入らないエリアあり
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モデルコース

Day Trip 7:30 登山口出発 → 10:30 苦頓別山山頂 → 12:00 下山 → 13:00 音威子府村でそば → 14:00 天塩川沿いドライブ → 15:30 撤収・帰路
1 Night 1日目:稚内または名寄に前泊 → 早朝移動 → 苦頓別山登山(往復4時間)→ 音威子府村で昼食 → 天塩川沿いを探索 → 名寄市内のホテルに宿泊(1泊6,000円〜)。2日目:名寄市内の朝市 → 道東または札幌方面へ移動。
Travel Tips 冬の苦頓別山はトレースがない日がほとんど。 地図読みとコンパスは必須。 スノーシューまたはワカンを用意すること。 駐車スペースは2〜3台分のみ。 携帯電波はほぼ圏外。 出発前に天気予報を必ず確認。吹雪の日は入山しないこと。

苦頓別山への行き方

ICカード利用可
Access Time
東京から 約10時間59分
水戸から 約11時間44分
前橋から 約11時間59分
高崎から 約11時間59分
名古屋から 約12時間16分
備考 バス

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苦頓別山へは札幌から日帰りがおすすめ

近隣の温泉地や市街地に宿が集まる。


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