積丹半島の付け根あたり、国道から細い道を折れると急に静かになる。 看板も少ない。人の声もない。 川沿いに進むと、湯けむりが見える。 貝取澗温泉は、「知ってる人だけが来る場所」のにおいがした。 冬に来てよかった。そう思える温泉がここにある。
貝取澗温泉のおすすめスポット
貝取澗温泉 朝日荘|誰もいない川沿いで、ただ湯に浸かる
建物は古い。
フロントも、廊下も、昭和の空気がそのまま残っている。
チェックインは15時。料金は1泊2食で9,000円前後だ。
内湯はひとつ。
川に面した窓の外、雪が積もっている。
お湯は無色透明。
ぬるめで、長く入っていられる。
夜、22時を過ぎると完全に静かになる。
川の音だけが聞こえる。
スマホの電波は、ほぼ入らない。
それが逆にいい。
翌朝、6時に入った朝風呂が忘れられない。
誰もいない。雪の川。湯気。
こういう時間のために旅をしているんだと、改めて思った。
日帰り入浴は500円で11時〜15時ごろまで受け付けている。
混雑という言葉が存在しない場所だ。
貝取澗川の遊歩道|温泉より先に、川が主役になる
宿の裏手から川沿いに歩ける。
距離にして1kmもないだ。
でも、ここがすごかった。
冬の貝取澗川は、流れの速い部分だけ凍らずに残っている。
岩が白く覆われて、水だけが黒く動いている。
その対比が、妙に美しかった。
積雪があると足元がぬかるむ。
長靴か、防水のトレッキングシューズは絶対に必要だ。
夏は渓流釣りの人が来るらしい。
冬は誰もいない。
雪の上に足跡をつけながら歩くのは、なんとも言えない気持ちになる。
所要時間は往復30〜40分。
温泉に入る前か、入った後か。
どちらに行くかで、景色の見え方が変わる気がする。
汗をかいた後に川風を受けるのも、それはそれでいい。
古平町市街|温泉の帰り道、漁師町の静けさに寄り道する
貝取澗温泉から車で15分ほど北へ走ると、古平の市街地に出る。
小さな漁師町だ。
港に近い鮮魚店が1軒あって、昼過ぎに寄ったら地元の人で少し混んでいた。
ホッケの開きが1枚280円。
甘エビがどっさり並んでいた。
「これ、どう食べるのがうまいですか」と聞いたら、
「そのまま焼くだけ」と言われた。
そういう答えが返ってくる町が好きだ。
古平の道の駅は規模は大きくないが、
積丹産のウニを使った加工品が揃っている。
冬はウニの旬ではないけれど、乾燥ウニやウニ醤油は年中置いてあった。
温泉→川歩き→古平の町で買い物。
このルートで半日が、あっという間に終わる。
派手さはないが、本物だけがある1日だ。
モデルコース
貝取澗温泉への行き方
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