地図で見つけて、首をかしげた。 釜加神社、読み方すらわからない。 「かまか」と読む。 北海道厚岸郡浜中町、霧の多い海沿いの町にひっそり立つ神社だ。 観光地でもない。 有名でもない。 でも、行って正解だ。 あの静けさは、他では味わえない。
釜加神社のおすすめスポット
釜加神社|霧の向こうに、鳥居が立っている
浜中町の海岸線を走っていると、急に現れる。
小高い丘の上、草に囲まれた朱色の鳥居。
車を止めて、外に出た。
風が強かった。
草が横に揺れている。
境内までの参道は短い。
歩いて2分もかからない。
でも、その2分が妙に長く感じた。
足元は砂まじりの土で、靴に砂が入った。
本殿は小さい。
装飾も派手さもない。
ただ、そこに「在る」という感じがした。
社の裏に回ると、海が見える。
厚岸湾の方角だ。
この日は霧がかかっていて、水平線がぼんやりしている。
それがかえって良かった。
くっきり晴れた景色より、ずっと記憶に残っている。
ここに来る人は少ない。
参拝した30分、誰とも会わない。
周辺の自然|アゼチの岬、ここまで来たなら必ず寄る
釜加神社から車で10分ほど。
アゼチの岬という場所がある。
初めて聞く名前だったけど、行って驚いた。
岬の先端まで歩ける。
片道15分くらい。
道は整備されていない。
草をかき分けるように進む感じだ。
風が強くて、帽子が飛ばされそうになった。
でも、先端に出たときの景色が圧倒的だ。
三方が海。
右手に霧多布湿原の方向。
左手に厚岸湾。
どこまでも草原と海が続いている。
エゾカンゾウの黄色い花が咲いている。
季節は7月上旬だ。
観光客はいない。
ここに来た人だけが知っている景色だ。
帰り道、草の中でキタキツネと目が合った。
向こうも驚いたのか、しばらくこちらを見ている。
霧多布湿原|歩かないと、わからないものがある
釜加神社のついでに立ち寄った。
ついで、と言うには広すぎた。
霧多布湿原は日本で3番目に大きい湿原だ。
面積は約3,168ヘクタール。
数字で言われてもピンとこない。
実際に入ると、終わりが見えない。
ビジターセンターから木道が整備されていて、無料で歩ける。
足元は湿っている。
木道から外れると即、靴が沈む。
タンチョウヅルが飛んでいた。
望遠レンズがなくても、はっきり見えるくらい近かった。
湿原の空気は独特だ。
草と泥が混ざったような、重い香り。
嫌いじゃない。
むしろ、深呼吸したくなった。
観光地にありがちな賑やかさがない。
声も少ない。
風と草の音だけが聞こえる。
釜加神社と合わせて、この一帯で半日使った。
それで足りないくらいだ。
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釜加神社への行き方
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