マイナス15度の朝、湖面から白い霧が立ち上っている。 阿寒湖は、冬こそ本気を出す場所だ。 温泉街の路地を歩けば、アイヌの木彫りの匂いがする。 湖を渡る風は刺さるように冷たいのに、なぜか離れたくない。 そういう場所が、ここにある。
阿寒湖温泉のおすすめスポット
阿寒湖畔|氷の湖に朝霧が溶けていく、6時の話
宿を出たのは朝6時前だ。
温度計はマイナス12度を指している。
湖岸に立つと、湖面が白く煙っている。
氷の上に霧が這っている。
これが「けあらし」か。
観光客は誰もいない。
地元のおじさんが1人、釣り穴を掘っている。
ワカサギ釣りの季節は12月下旬から3月頃まで。
料金は道具込みで2,000円前後から体験できる。
湖の向こうに雄阿寒岳がある。
1,370メートルの山が、ぼんやりと白い。
正直、この景色を見るためだけに
もう一度ここに来てもいい。
夕方より朝のほうが断然いい。
宿泊者だけが見られる時間帯、という感じがした。
まりも湯|500円で入れる、地元の人が通う共同浴場
温泉街に、地味な看板の共同浴場がある。
「まりも湯」という。
入浴料は500円。
シャンプーなどはない。
持参か、フロントで100円で売っている。
中に入ると、地元のおじいさんが2人いた。
観光客は自分だけだ。
お湯はナトリウム炭酸水素塩泉。
肌がすべすべになる系の湯で、少し茶色みがかっている。
源泉かけ流しで、温度は42度くらい。
ちょうどいい。
窓の外は雪景色だ。
湯船につかりながら、雪を見る。
こういうので十分だ。
大きなホテルのお風呂より、
ここに1時間いたほうが体が温まった。
夜10時まで営業しているので、
夕食後にふらっと来るのがおすすめ。
アイヌコタン|夜に灯る、生きている文化の場所
温泉街の外れに、アイヌコタンという集落がある。
昼間に一度歩いたが、夜に来てよかった。
木彫りの店が並ぶ路地が、オレンジ色の灯りで染まっている。
昼と全然ちがう。
「イコロ」という店でフクロウの木彫りを見た。
職人が目の前で彫っている。
値段は小さいもので1,500円から、大きいものは数万円。
観光土産というより、作品という感じがした。
週末はアイヌ古式舞踊の公演もある。
1,200円で見られる。
30分程度だが、演者の目が本気だ。
阿寒のアイヌ文化は、展示されているものじゃない。
今も人が暮らして、作って、踊っている。
そのことが、ここに来るまでわかっていない。
温泉だけが目当てで来ると、
ここを見逃す。もったいない。
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阿寒湖温泉への行き方
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